第二話
ああ、叫んだから喉が痛いったいな!
現実じゃないのにこんなところまでリアルにしなくていいんだよ
てか愚か者ってなんだよ!
《称号》【愚か者】
《愚かな者に与えられる称号》
(常時全ステイタス+5)
くっそ……不名誉だけど地味に役立つのが腹立つ
「誰が愚か者だ、みんな一回くらいはやらかすだろ?
こんなんで【愚か者】とかふざけんなよ……」
はあ、もういいや次だ次のスキルを確認しよう
「洞察は と」
準備が完了しました
ボロボロの服を着た少女が現れた、この子に洞察を使えって事か?
訓練用の人形とはいえあまり見たくないな、さっさと終わらせよう
《名前・不明》
《性別・女》
《年齢・7〜11》
《負傷状態の可能性あり》
βテストとあまり変わらないな、見える情報が少ないが
スキルのレベルが上がれば増えるだろう
「次、追跡で」
《準備が完了しました》
何も変わってない?いや追跡を使えば……
「おお!足跡が光ってる、分かりやすいな」
これもレベルが上がれば機能が増えるんだろうな
「よしラストだ、調査を」
準備が完了しました
緑色の液体が入った瓶が置かれている、これを調査をする前に
「洞察してみよう」
【???の液体】
害はない可能性あり
少なくとも触れて死に至ることないと思われる
なんともあやふやな、レベルが上がらないとダメか
それじゃあ調査を使おう
【ガラスの瓶】
液体を入れるのに最適
【リバリーの液体】
人工薬草を使い作られた液体である
回復のポーション【低級】
HPを回復する
随分と時間が掛かったな、そして
「調査は修正されてるな」
βテストの時はレベルがない代わりに取得難易度が鬼だったからなー
その代わり使えば何でもわかったんだがなぁ
簡単に取得できるようにした代わりにレベルを上げないと見れなくしたわけだ
うーん、レベルマックスにしても見れない情報とかありそうだな
まあ、βテストの時が強すぎたからしょうがないのかもしれないけどさ
これは忍び歩きも確認するべきだな
よし、これで忍び歩きが発動したはずこれは修正してないよな?
上方修正ならいいんだけど……
「……嘘だろ?」
まるで効果を感じない、いやいや待ってくれよ
「ん?いやまさか?足音が少し消えてる?」
あ……消えてるわ、少しだけだけど足音が消えてる
「使えねぇ、これもレベル上げ必須か」
これで全部見た事になるが、どれもこれも弱体化してやがる
掲示板とかでやばいって言われてたの調査だけだったのに
色んなスキルが下方修正してたな
忍び歩きに関してはレベルを上げなきゃ
ただのゴミスキルだし……
「どうするかなぁ〜……あ、以上で訓練は終わりです、ありがとうございました」
《お疲れ様でした、貴方の物語に幸多くあらんことを
心よりお祈りしております》
「……あ、帰りも歩きなのかよ……」
スキル『歩行』LvUP
「お、おかえり、遅かったなってどうした?」
「いや、訓練場までの道長すぎですよ、直した方が良いと思います……」
「おー、良い運動になったろ?」
笑いながら言うことか?地獄だぞこれ!悪魔みたいな人だなこの人
「一度体験してみたら良いんじゃないですか?」
「ハハハ、断る」
この人わかってて直してないんだ、性格悪いなー嫌いじゃないけど
「楽しかったろ?」
やっぱ嫌いだ……
「んな、顔すんなよ、若者」
そう言い彼はゲラゲラ笑った、スゲー腹立つ天罰下らねえかな
できれば地獄を見せてやってほしい
「あ、そういえば名前……」
「これまた突拍子のないことを」
あんたを呪うためだよこんにゃろう!
「だって名前聞いてなかったから、別に知って何かあるわけじゃないですけど
知りたいんです」
「そう…だな、次会った時な」
彼は少し考えてからそう言った
「次ですか?分かりました、楽しみにしてます」
「楽しみにしとけ、くそつまらん名前だけどな」
「OKです」
彼の名前は次の楽しみにしておこう
「そんじゃまたな」
「あ、はい、また」
「おう、気をつけてな」
彼は手を振って送り出してくれた
ああ、楽しくなってきた
「ここからは自由だ何をしようかな?」
街の人と喋ろうか、冒険に出ようか、それとも大図書館で色々調べるか
「う〜んうん、よし!大図書館にいこう
この世界がβテストと違うのか調べないと!」
俺の第二の人生がここから始まるんだ
待ってろよ、世界今行くから!
【ステータス】
[ HP ] 55/50 [ MP ] 55/50
【スキル欄】
『魔力解放』Lv1 『歩行Lv2』
『洞察Lv1』 『追跡Lv1』
『調査Lv1』 『忍び歩きLv1』
【称号】
【愚か者】