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ケモ耳少女はファンタジーの夢を見る(仮)  作者: 空駆けるケモ耳
第2章 王都観光
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94話 ちょっとした朝


 気がつくと私は廃棄場にいた。

 もう同じみの場所なんだけど、もっといい場所に出来なかったのかな?

 お花畑とかあったでしょ。

 なんで廃棄場なの。


 私はいつも通り偽神の元に行く。


「明日は何をするのか決まっているのか?」

「明日は早朝に起きて、みんなで王都に行くよ」

「そうか。なら日の出に起こしてやろう」

「うん、お願いね」


 この偽神、今では現状がどんなかを聞いてくる目覚まし時計と化している。


「ダメならいいんだけど、カメラってもらえる?」

「カメラか… その程度の物ならこの世界への干渉としては微々たる物、ましてやいずれは出来る物だ。カメラぐらいならいいだろう」

「本当?ありがとう」


 そうなると、お花畑に観光に行った時もカメラを持ってたらなぁ。


「カメラの機能はどうする?どんな形がいい?インスタントカメラがいいか?デジタルカメラなら電気の代わりに魔力で動くようにするのが妥当だな」

「あー、そういうカメラの種類とかあんまり知らないんだよね」

「そうか… ならお前に高い馴染みがあるのはスマホのカメラか?」

「そうだね」

「ならスマホ型のカメラを作っておく。魔力で動き、その場で現像出来る機能も付けておこう」


 現像って紙の写真にすることだよね?


「フィルムはどうするの?」

「アイテムボックスに入れれば勝手に補充しておく」


 至れり尽くせりだね。


「スマホ型ってことは、電話とか出来る?」

「電話は出来ない。あくまでカメラだからな。電話を作るならそれはまた別の話になる」

「電話も作れる?」

「そうだな、作れはするがカメラと電話の両方を与えることは出来ない」


 そうなのか。

 なら電話よりカメラかな?

 電話は魔法とかでどうにか出来そうだし。


「ならカメラをお願い」

「承知した。では、日の出に起こすぞ。これからもこの世界、十分に満喫してくれ」


 すると、世界が暗転する。




 目が覚めると自分の部屋。

 今日は私とアリスとレイとマリンの4人で王都に行く。

 外を見れば少しだけ明るく、日の出の時間帯であることが分かる。


 私は自分の部屋の本棚から王都観光の本を抜いてアイテムボックスに入れる。


 そういえば。


 私はアイテムボックスからカメラを取り出す。


 カメラは私が持ってるスマホと何ら変わりはない。

 ただ電源を入れてもロック画面にはならず、カメラの画面になる。

 まあ、そもそも電波ないからね。

 カメラもアイテムボックスに戻す。


 リビングに入るけど誰もいない。

 まあ私が早いからね。

 今日は朝に出ることに決めたからみんな早く寝たから、これからどんどん起きてくるよね。


 私はミルクをコップに注いで火魔法で温める。

 ホットミルクを作り終えて飲んでいると、アリスがリビングにやってくる。


「おはよう」

「おはようございます」


 アリスは水を飲んで顔を洗う。


「王都楽しみですね」

「そうだね。アリスもホットミルク飲む?」

「あったかいんですか?飲みたいです」


 私はホットミルクを作ってアリスに渡す。


「ありがとうございます」


 アリスがコップを両手で持って飲む。


「はぁ、体があったまりますね」

「それ良かった」


 そういえば、今日のご飯当番は私だ。

 簡単なので軽いのだったら、ホットドッグとかかな?

 コップパンと、ソーセージと卵とキャベツはあるからそれでいっか。

 さっさと作っちゃおう。


 材料の準備をしてフライパンにオイルを敷いて火をつける。

 火をつけるのも魔法陣1つで操作出来る。

 こんなの現実世界の文明と大差ないじゃん。


「2人を起こして上げた方が良いですかね?」

「うーん、私がご飯作り終えるまでは寝かせててもいいよ」

「分かりました。何か手伝うことはありますか?」


 どうしようかな。


「じゃあ、その卵と牛乳を混ぜておいてくれる?」

「卵は4個で大丈夫ですか?」

「うん、それでお願い」

「分かりました」


 アリスはボウルを取り出して材料を入れていく。

 私もその間にキャベツを切る。

 切り終えたらソーセージをフライパンに入れて、しばらくしたらキャベツも一緒に炒める。


「出来ましたよ」

「ありがとう」


 別のフライパンを用意してバターを敷き火をつけて、卵を入れて塩胡椒で味を整える。

 そしてささっとスクランブルエッグを作る。

 コップパンをアイテムボックスから取り出して包丁で切れ込みを入れ、調理した物を詰める。


 よし、完成。

 これでいいよね。

 さっさと使った物を洗う。


「それじゃあアリス、起こしてきてくれる?」

「行ってきます」


 そう言ってアリスが2人を起こしに行く。


 いや、それにしても水魔法便利だね。

 手を使わずに洗うことが出来る。

 手が荒れなくていいね。


 しばらくしてアリスとレイとマリンがリビングにやってくる。


「おはよ〜」

「お、おはようございます」

「おはよう、ご飯出来てるからね」

「あ、ありがとうございます」

「ありがとうママ〜」

「ママじゃないけど」


 そのまま3人がそれぞれの席につく。

 私はそれぞれに配膳してミルクを注ぐ。


「ミオちゃんケチャップある〜?」

「あ、忘れてた」


 冷蔵庫からケチャップを取り出す。

 こういう調味料があるの、本当にありがたい。

 勝手に中世ぐらいかなって思ってるけど、絶対に中世にケチャップとかないよね。


「はい」

「ありがと〜」


 レイがケチャップをかけると、アリスも同じようにケチャップをかける。


「それじゃあ、いただきます」

「いただきま〜す」

「いただきます」

「は、はい、いただきます」


 王都で何をするかを話しながら、楽しく朝ご飯を済ませた。


 個人的にホットドッグはお昼ご飯ですね。

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