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ケモ耳少女はファンタジーの夢を見る(仮)  作者: 空駆けるケモ耳
第1章 ケモ耳 異世界を知る
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63話 レイ Fランクに昇格する


 そろそろこの作品のタイトル考えたい。

 考えたいだけ。


 突如として始まった魔法授業を終えた私とアリスとレイは正面受付に向かう。


「アンネ、時間ある?」

「大丈夫ですよ。どうなさいましたか?」

「討伐の報告、今日はしっかり解体してから来たよ」

「ありがとうございます。それでは魔石をお願いします」


 私がアイテムボックスから魔石と個人カードを出す。


「そういえばミオさんとレイさんはパーティではないですよね?パーティ登録しなくてよろしいんですか?」

「パーティ登録するとどうなるの?」

「パーティになった場合、常設依頼1回分しかこなさなくても、参加したパーティメンバー全員が常設依頼1回分を達成したことになります」


 なるほど、普通にパーティだね。


「どうするレイ、パーティ作る?」

「どうしよっかな〜」


 私は作ってもいいけど、レイは何か嫌な理由があるのかな?


「それって〜、達成を断ることって出来るの?」

「はい、メリットはないですけど出来ますよ」

「一緒に達成にした方が効率よくない?」

「いや、ミオちゃんとは討伐数を競いたいんだよね〜」


 全く、子供じゃないんだから。


「受けて立つよ」

「そうこなきゃ!」


 レイに負けるつもりはないからね。


「結局、パーティ登録はしますか?」

「するの?」

「するよ〜。アリスちゃんは?」

「私ですか?私はまだ冒険者ではないので」

「今なっちゃえば?」

「なるのは構いませんが、1年以内にFランクに上がらないと冒険者の登録が無効になり、2度と冒険者になることは出来ませんのでお気をつけください」


 そうだったんだ。

 何で私がここの冒険者になった時に教えてくれなかったの?


「1年でしょ〜、ならいけるよ〜。アリスちゃんも冒険者になろ〜」

「え、え〜、本当ですか?」

「ダメだよ。それでもしFランクになれなかったらどう責任取るの?」


 流石にノリで決めていい事ではないからね。


「うぅ、確かにそうだね、ごめんねアリスちゃん〜」


 レイがアリスに抱きつく。


「いえ、大丈夫ですよ」


 アリスもレイを優しく抱きしめる。


「それじゃあ私とレイをパーティ登録して」

「かしこまりました。ミオさんとレイさんの2人パーティですね。最大のパーティ人数は8人になります。パーティ名はどういたしますか?」


 パーティ名とか決めれたんだね。


「レイ、どうする?」

「MaSでいいんじゃない?」


 MaSとは私とレイが所属する、というか私とレイがサブマスターを務めているギルドの略名だ。

 正式名称はMagic and Swordで、魔法剣士限定のギルドだ。

 そういえばサブマス2人がイベ終了後に急にログインしなくなったけど大丈夫かな?

 大丈夫じゃないよね。

 せめて挨拶ぐらいはしておいた方が良かったな。


「レスターがリーダーのCランクパーティは何ていうパーティ名なの?」

「レスターさん達のパーティは、えーと… 『箒星(ほうきぼし)のカルテット』ですね」


 へぇ〜。

 まあ、いいと思うよ?


 箒星は彗星のことで、カルテットは四重奏だね。


 分かるよ?

 彗星のように現れては消えるように冒険をする仲の良い4人組。

 ぴったりだよ。

 でも何か、ちょっと面白い。


「彗星のカルテット、かっこいいね〜」


 レイは純粋にかっこいいと思ってそう。


「アリスはどう思う?」

「良いんじゃないんですか?あんまりそういうネーミングはよく分からないので」


 アリスも肯定派か。

 いや、別に私も否定はしてないよ?

 いいと思うよ。

 うん。


「ミオさんとレイさんのパーティは『MaS』でよろしいですか?」

「いいよ」

「私もいいよ〜」

「かしこまりました。それではパーティ登録をいたしますので、レイさんは個人カードをお願いします」

「は〜い」


 レイがアイテムボックスから個人カードを取り出すとアンネに渡す。


 アンネが私の個人カードを記録台に置くと青い魔道具、もとい魔導板を操作すると、記録台の魔法陣が緑色に光る。

 次に私の個人カードをどかしてレイの個人カードを置く。

 また同じように緑色に光る。


「はい、パーティ登録は完了いたしました。それではこのまま討伐の報告でよろしいですか?」

「うん、お願い」

「ちょっと待って!この報告はバラバラで依頼をこなしたことにしてね?」

「かしこまりました。ミオさんもそれでよろしいですか?」

「うん、いいよ」

「はい、それでは登録しますね」


 アンネが少し作業をしてから個人カードを返される。


「それでは常設Fランク依頼『レッドビー1体の討伐』8回分と常設Eランク依頼『キラービー1体の討伐』5回分ですね。Eランクの依頼はFランク3回分で処理しますので、Fランク依頼23回分になります。あと27回Fランクの依頼をこなせばEランクになれますね」


 Eランクになるには50回なんだ。

 ちょっとずつ上がってくのかな?

 私はアンネから個人カードを受け取る。


「次は私〜。アンネちゃんよろしくね〜」

「かしこまりました」


 レイがアイテムボックスから魔石を出すと、アンネに渡す。

 アンネはまた作業を始める。


「ミオお姉ちゃん、キラービーを倒したんですよね?」


 アリスが声をかけてくる。


「うん、倒したよ」

「キラービーは危険って聞きましたよ。刺されると全身が麻痺して最悪死ぬみたいですし」


 え?

 キラービー怖い。

 刺されると死ぬの?

 街の近くにいていい魔物じゃないでしょ。


「そんなキラービーを5体を倒すなんて、ミオお姉ちゃんは本当に強いんですね」

「それほどでもないよ」


 実際それほどでもないと思う。

 危険ってだけで、強くはなかった。


「それほどでもありますよ。キラービー1体ならまだしも、5体も現れたらDランクの緊急依頼になってると思います」

「そうなんだ」


 どのくらいすごいか分からない。

 フェンリルがCランクだから、それの1つ下。

 結局強いか分からないね。

 戦ってみて強い感じはしなかったけど。

 もし強いならEランクパーティは6体倒してたし、あんな感じだけど実際は結構強いパーティなのかな?


「それではレイさんはFランクに昇格です。おめでとうございます」

「レイお姉ちゃんおめでとうございます」

「おめでとう」

「えへへ〜、ありがと〜」


 レイは照れるように頭を掻く。

 かわいい。


「そういえば素材の分配は?」

「あれ、5:5で分配って伝わってますけど、違うんですか?」

「あ、いや、あってるよ」


 いつの間に言ったんだろう。


「それではこちらがお二方の報酬になります」


 私とレイはお金を受け取る。

 これで報告は終了だね。



 ミオちゃんがパーティに入ってたら箒星のクインテットになってたんですかね?

 ちなみに箒星のカルテットを考えた人はカインです。

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