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ケモ耳少女はファンタジーの夢を見る(仮)  作者: 空駆けるケモ耳
第1章 ケモ耳 異世界を知る
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11話 ローストはオーブンで焼く事


 テーブルに食事が運ばれてくる。

 目の前に頼んだ物が並べられる。

 実は心の中でローストってなんだっけって思ってた。


 牛のロースト、恐らくローストビーフを人生で食べたことがない。


 初めて食べる物に心が躍る。

 でも赤いところあるけど大丈夫なのかな?

 テレビで見た限りでは赤くて当たり前って感じだったけど、熱殺菌されてるのかな?


 アリスはもう食べ始めている。

 牛のローストも美味しそうに食べている。


「食べないの?貰っちゃうよ?」


 レイナさんがちょっかいをかけてくる。


「いえ、食べます」


 フォークを肉に刺し、口に運ぶ。

 高い物を食べるのは初めてだ。

 体が脈打つのを感じる。

 口の中に肉をいれると、その美味しさのあまり…


 …となることもなく、そこそこ美味しいかなってぐらい。

 いや、美味しいんだけど期待を下回ってしまった。

 人のお金で食べてるから文句は言えない。

 別に文句の付けようはないんだけど、なんか、もう少し美味しくても…


 ジューシーで柔らかいんだけど…


「ミオちゃん美味しい?」


 レイナさんに聞かれてしまった。


「美味しいよ。…食べる?」

「本当!?ありがとう!」


 レイナさんがお肉を1枚持っていく。


「う〜ん、美味しいね!レスター、毎日これにしようよ」

「そんなの無理だ。そもそも今食べてる肉もそこそこいい肉だ。他の冒険者が聞いたら怒るぞ」

「レスターってケチなんだよ」

「聞こえてるぞ」


 レイナさんが私に小声で話しかけてくるけど、わざと聞こえるように言ってたよね。

 優美な人って思ってたけど、お茶目な人だ。




 お腹は空いてたから出された物はすぐ食べ終わることが出来た。

 葡萄を食べているとアリスとレイナさんが食べていいかと私に聞いてきたので了承した。

 というか葡萄って結構、量あるね。

 普通にご飯食べた後に葡萄1房は流石に食べられない。


「そろそろ答えを聞いていいか?」


 レスターが口を開く。

 あ、忘れてた。

 どうしよう…

 聞いた限りでは努力せずに楽な仕事で一気にエリートって感じだけど、それって面白いのかな。

 安全にお金が入ってきていっぱい遊べるだろうけど、この世界でそんなに楽しい娯楽があるのかな。

 それよりかは始まりから地道にこの世界で出来ることを模索しながら楽しむ方が面白いんじゃないかな?

 私は葡萄を1つ摘み、それを見ながら答える。


「いや、私はソロで頑張りたいかな」


 そう言い葡萄を食べる。


「えぇ〜、本当?考え直さない?」


 レイナさんが私の肩を揺する。


「うーん…」

「ミオ、悪い話ではないと思うんだが」


 リアさんも口を開く。


「アリスはどう思う?」

「えぇ!?私ですか!?」


 急に話を振られたアリスは驚いた顔で私を見る。


「あの、Bランクの冒険者になれるのはとても光栄なことです。でも、ミオお姉さんがやりたい事が1番大事だと思います」

「そうだけど…」


 レイナさんが手を私の肩に置きながら項垂れる。


「ミオ、もう一度聞く。俺らのパーティに入らないか?」


 私はレイナさんの手をどかしながら答える。


「変わらないかな、ソロで頑張りたい。もしパーティを組んでみたくなったら、その時に組んでくれたら嬉しいな」

「分かった」


 レスターが残念そうに言う。


「パーティを組みたくなったらいつでも言ってくれ」

「うん、すぐ言ってね?」


 リアとレイナさんが続く。


「私は賢明な判断だと思います。この大陸に来てまだ経験していないことが沢山あるでしょう。人生は長いですから、すぐに決める必要はありません。沢山の経験をして、もしパーティを組みたくなったら声をかけてください」


 カインが優しく微笑む。

 この人だけ立ち振る舞いが違う。

 只者ではない気がする。


「カインの言う通りだ。もし組みたくなったらいつでも言ってくれ」


 レスターがそう言うと、お皿を下げてもらうために店員さんを呼ぶ。

 レスターとリアが私の葡萄を食べていいかと聞いてきたので了承する。


「カインは食べないの?」

「私は大丈夫です」

「人生は経験ですよ?」

「…そうですね。ミオさんに一本取られるのも経験です。1つ頂きましょう」


 カインが最後の1つを摘み、葡萄の軸のみになった。

 店員がお皿を下げていく。

 カインって不思議な人だな。


 店員さんがお皿を下げ終わると、レスターが口を開く。


「ひとまず、今日は解散とする。みんな自由にしてくれ。リアは治ったからといって魔物を狩りに行こうとするなよ?ひとまず1日安静にしとけ」

「分かってる」


 そうしてレスターが立ち上がり会計に行く。


「レイナさんはどうしますか?」


 カインが話し始める。


「どうしよっかな、ミオちゃんとお話したいかな」

「私が住んでたところの話は秘密なので喋ることは出来ないよ」

「えぇ、じゃあそのかわいらしいお耳触らして?」

「ダメだよ」

「残念」


 レイナさんは頬を膨らます。

 レイナさんって案外子供っぽい?


「カインはどうするの?」

「僕もミオさんのお話は聞きたかったのですが、ダメなら帰りますかね」

「じゃあ、まだお昼だし一緒に行こうよ」

「…いいですね、そうしましょう」


 そう言ってレイナさんとカインは私たちに挨拶をすると冒険者ギルドを出て行く。


「お姉ちゃん、レイナさんとカインさんって付き合ってるんですか?」

「ああ言ってるけど、本当は2人は狩場に行ってどっちが多く倒せるかって勝負するんだよ」


 そうなんだ。

 レイナさんとカインってそういうのしないイメージ。

 むしろリアとレスターがそういった勝負をしそう。


「ミオ、何か失礼なこと考えてる?」

「いや、そんなことないよ」

「ならいいけど」


 女の感は怖いな。

 私も女だけど。

 少しひやっとした。


「まだいるのか。ここに残るのか?」

「今どうしようか話してる」

「そうか、じゃあ俺は帰るからな。言っとくが暴れるなよ?」

「分かってる」

「ミオ、組みたくなったらいつでも言ってくれ」

「うん、ご飯ありがとう」

「あぁ」


 そうしてレスターは冒険者ギルドを出る。



 只者ではないから不思議な人と評価が急に変わるカイン。

 作者も掴めないキャラ第1位のアーチャーです。

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