003. 意識不明です。
文章の組み立てがなかなか納得できず、読んでも読んでもわかりません。
読んでくださる方がいらっしゃるのは、とても嬉しいことです。
ありがとうございます。
生徒会役員はダンスホールで卒業パーティーの準備をしていた。休み時間の終了間際となるので、一旦終わらせ中庭を通り教室へと向かうところだった。閃光と爆音が収まったまさにすぐ後だった。
ダンスホールに近い位置の木陰に置かれたベンチがあり、レオンハルトとセレストが座っていた場所だった。レオンハルトが近づいて来るのと同時に生徒会長のリアム・エアハルトが倒れた少年に気がついた。
「何があったんだ?」
戸惑いが隠せないレオンハルトはリアムの問いに答えられなかった。
「他に負傷者はおりませんでした。彼を救護室に…。」
そう報告してきたのは、リュシアンだった。生徒会総務の彼は平民出身の金髪碧眼だが、“魔法科”に所属している。彼が倒れているアルフェリスを運ぼうと言い終わる前に、横からディーデリヒが現れた。
「後のことは任せてお前たちは、残ってる学院生たちを教室に戻らせろ。」
「「「…はい…」」」
リアムは副会長のディーデリヒに目配せをすると、レオンハルトとセレストを連れて、救護室へと向かった。
ーーー救護室ーーー
ベンチ近くにいて被害を受けたレオンハルト・バートシェンナとセレスト・フランゼンの二人がやっと話せるようになったと生徒会長のリアム・エアハルトと副会長のディーデリヒ・ローゼン・エバーグリーンは感じた。
「あそこで何が起きたんだい?」
そう切り出したのは生徒会長のリアムだった。
「わかりません。ものすごい光を感じて、咄嗟にセレストを庇っていたらベンチから離れた場所に倒れたんです。気がついて周りを見たら、木のそばに彼が…アルフェリス様が倒れていたんです。僕にもそれだけしか……。」
「傷そのものは回復魔法で処置できた。心配はないよ。」
ニッコリと微笑み優しく声をかけたのは、アルフェリスの2歳上の兄で生徒会副会長のディーデリヒだった。
ディーデリヒの優しい眼差しによって、レオンハルトは落ち着きを取り戻し泣きそうな気を緩ませた顔になった。