第0話 終わりと始まり
ここは地球の中の一つの国、華やかな部屋に八人、この国をまとめている者が座っていた。するとそこへ、
「失礼します。」
と、女性が入ってきた。そして、
「陛下、『彼』の処刑が完了いたしました。」
「そうですか。……ご苦労様でした。もう、下がって結構です。」
「はっ、失礼しました。」
会話が終了し、女性は部屋から出て行った。出て行ったあと、陛下と呼ばれた者は悲しそうに、
「………『彼』は処刑されましたか。」
「陛下、そのことはもうどうしようもなかったのです。『彼』は『例の事』を知ってしまったのですから。」
「陛下、このことについては世間に発表は?」
「発表はしませんよ。混乱させたくありませんから。」
「分かりました。では、私たちは仕事がありますので下がります。」
「分かりました。では、私も仕事をしますか。」
と、会議は終了した。
その頃、一方異世界のある貴族邸では、
「閣下生まれました、元気なお子さんでございます。」
「おぉ、それはホントか?母体は大丈夫なのか?
「大丈夫でございます。両者とも無事でございますと、報告がございました。」
「こうしちゃおれん。すぐに向かうぞ!」
「分かりました。」
ドドドドド、バンッ
「早く息子を見せてくれッ。」
「旦那様ッ、そんなにうるさくしてはご息子が起きてしまいます。」
「あぁ、すまない。で、息子はどこだ?」
「貴方、ここですよ。」
「おぉ、この子か。」
「はい。貴方、この子の名前はどうしますか?」
「そうだな。そうだっ、レウスにしよう。」
「いい名前ですね。」
「そうだろう、この子には家督は継げないがビッグな人になって欲しいからな。」
こうして、この世に新たなる命が生まれた。そしてこの子がこの後、素晴らしい事をするとは、まだ誰も知らない。
またまた別の場所
「陛下、サラマンドラ家でも子供が生まれたそうです。男の子だったらしいです。」
「なにッ、それはホントか?これで皇族から四大公爵家からそして十三侯爵家の全部の上位貴族から同じ年に子供が誕生したぞ。」
「そのようですね。このことは良いことなのか、不吉の事なのかどちらでしょうな。」
「不吉では、ないでくれよ。……」
こうして、他の場所でも波乱の予感がするのであった。
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