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AnotherLife  作者: 絶英
6/9

1.4戦闘(2)

推敲はあまりしていない。

 咆哮の直後【オーク】こちらに向かって走りだす。

 攻撃開始ってことのようだ。俺もここからは本気で行かないと本当にこれはやられるパターンのやつだ。


 そう思って足に力を込め地面を蹴りジャンプする。一瞬で俺は【オーク】の目の前まで到達する。


 そして空中で顔面をぶん殴る。


 その攻撃を一瞬で両腕で防御し凄まじい衝撃波が生まれるとともに攻撃の衝撃を受けた地面が【オーク】を中心にクレーターのように凹む。


 俺の【A.D】は特殊型「攻撃・スピード」だ。攻撃型とスピード型を合わせたような感じだ。近畿で発生し【オーク】を遥かに上回る甚大な被害を出したLv4の【D】が持っていた能力だ。いち早く実用化への研究が進められて完成し俺と適合したのだ。


 高威力・高スピードで攻撃をすることができる。今のように溜めを作ることでスピードはより速くなり人の目では捉えられなくる。威力もぐんと跳ね上がる。一つの必殺技だったりする。


「この不意打ちでダメなのか」


 空中で静止していた俺はさらに顔を守る腕に蹴りを入れる。さっきと同じぐらいの衝撃波が起こり地面を揺るがせる。蹴りの勢いを使って【オーク】と距離を開けて地面に降りる。


 蹴りを入れられ【オーク】は一瞬怯んだように見えたがすぐ顔面を守っていた腕をどけてこちらに走って向かってくる。あの攻撃ではダメージは殆ど与えられていないらしい。何であんな元気なんだろうか……。


 俺はもう一度地面を蹴り、一瞬で腹の目の前に到達し腹をぶん殴る。次は防御できなかったようで少しのダメージが期待できる。


 と思ったのは間違いだった。


「!?」


 何が起きたかは分からない。攻撃すら見えなかった。ただ、気づいた時には俺は吹き飛ばされて壁に背中から激突していた。

 思ったよりもこれは苛酷だ。殴られた感じはないが、背中に激痛が走る。さっきの衝撃だろう。


 口から血が垂れるのを手で拭き取り、立ち上がる。


 まだ態勢を立て直せていない【オーク】を確認して、腰のポーチを開ける。そこから30センチ程の金属の杭を取り出す。多数の【D】が残っていた時用に複数持ってきていた物だ。これを地面に刺すわけではない。


 敵に撃つのだ。


 俺は瞬間移動のような速さで【オーク】の背後まで移動する。それに反応した【オーク】だが巨体を動かすためなのか動作が遅い。そのため大きな隙ができる。


 このチャンスを逃すわけには行かない。


 一方の手で首の高さあたりで固定しもう一方の手で杭を目一杯の力で殴る。銃弾何て比較にならないほどの威力の杭が【オーク】の腹を直撃する。分厚い装甲に覆われているため一回でダメージを与えれるはずがない。そのため一旦後退する。


「ん……?」


 【オーク】の様子がおかしい。遠目からでよく分からないが腹を押さえている。それに腹を押さえている手から体液が滴り落ちている。


 杭が刺さったのだろうか。

 いやそれはない。あれだけの装甲が一発の杭でぶち抜けるはずがないのだ。

 だが、明らかに様子がおかしい。


 そう思っていると【オーク】が手を退ける。その腹には俺が撃った杭が刺さっているのだ。それも奥までしっかりとだ。

 なぜ刺さったのかは分からない。だが、これなら俺にも勝機がある。

 あの杭の中にはこちらがわから操作することで爆発する爆弾が仕掛けられている。つまり体に刺さっていればその部分が爆発し、致命的ダメージを与えることが可能なのだ。

 

 俺は爆弾の起爆スイッチを押す。その直後【オーク】の腹に刺さっていた杭が爆発を起こす。

 その爆発の勢いで砕け散った【オーク】の腹の肉片と体液がこちらまで飛んでくる。

 

 これで逃げれるだけの時間は稼げたはずだ、俺はそう思った。だが、そんなにも【オーク】は甘くない。


グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!


 さっき叫んだ時よりも何倍も巨大な叫び声が中央広間に轟く。


次回投稿は11月19日水曜日21時

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