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婚約破棄シリーズ

悪役令嬢ですが冤罪です! 婚約破棄の断罪劇はヒロイン追放のざまぁ展開に変わりました

作者: 一ノ瀬和葉

こんにちは、これを読んでいるあなた。

本作は 悪役令嬢・冤罪・婚約破棄・断罪・ざまぁ をテーマにした物語です。

婚約破棄パーティーで断罪されるはずだった令嬢が、

むしろその舞台を利用して“逆転の一手”を放つ――そんなお話になっています。

転生者同士の思惑がぶつかり合い、最後に笑うのは誰か。

どうぞ最後までお楽しみくださいませ。

私――フェリシア・ド・ラングレーは侯爵令嬢。

王太子の婚約者として日々を過ごしていた。

そこへ転入してきたのが、辺境伯の娘マリアーネ。

前世の記憶を持つ私はすぐに気付いた。

彼女こそ、このゲームにおける“ヒロイン”だと。

だが私は彼女を虐めたりしなかった。

破滅フラグを回避するため、むしろ距離を取り続けた。

……それでも。

「ひどいんです! フェリシア様にドレスを破られました!」

「この脅迫状を受け取ったんです……震えが止まらなくて!」

彼女は涙ながらに訴え、周囲の視線は次第に私に冷たくなっていった。

机に仕込まれた虫、舞踏会用の靴に塗られた油。

どれも私がやったと彼女は叫んだ。

もちろん私は無実。

けれど、王太子殿下までが彼女の言葉を信じ、私を疑い始める。

――冤罪。

私は黙って耐えるしかなかった。

だが、泣き寝入りするつもりもなかった。



「フェリシア様……本当に、なさっていないのですか」

従者セシルの問いに、私は微笑む。

「当然でしょう。だからこそ、証拠を揃えるのです」

私は水面下で調査を進めた。

マリアーネに取り入った商人を買収し、偽造ドレスの領収書を入手。

脅迫状を書いた使用人を突き止め、証言を録音水晶に収める。

学園内では表立って反論せず、むしろ“いじめられる役”を演じた。

すべては、この瞬間を待つために。

――そう、婚約破棄の断罪イベント。

ゲーム知識を持つ私にとって、これが最も劇的に真実を暴ける舞台だ。



舞踏会の大広間。

王太子殿下の宣告に続いて、マリアーネが涙ながらに訴える。

「フェリシア様はいつも私を睨みつけて……! ドレスを裂いたのも、この脅迫状も……全部フェリシア様が!」

私は微笑み、扇子を開いた。

「まあ。殿下。証拠はございますの?」

ざわめく会場。

殿下の顔は赤くなる。

「証拠など不要! マリアーネの涙が真実だ!」

――待ってました。

私は合図を送り、従者が証拠品を並べていく。

偽造の領収書、買収の記録、証言の水晶。

「ま……まさか……」

「マリアーネ様が……?」

会場は騒然とし、殿下は言葉を失った。

マリアーネの顔は真っ青。

それでも必死に叫ぶ。

「ち、違う! これはフェリシア様が仕組んだのよ!」

――いいえ。

仕組んだのは、あなた。

ただし私は、その舞台を利用させてもらっただけ。



数日後、王城での裁判。

マリアーネは泣き叫び、必死に私の罪を訴えた。

だが証拠はすべて彼女を指し示す。

証人たちの証言も揃っていた。

追い詰められた彼女は、ついに口走った。

「いや……こんなはずない! 私はヒロインなのよ! ゲーム通りなら王太子様と結ばれるはずだったの! こんなバッドエンドじゃない!」

会場は凍りつく。

「ゲーム?」「ヒロイン? 一体何を……?」

私は静かに告げた。

「あら。ようやく吐きましたわね。……あなたも転生者でしたのね」

マリアーネの瞳が大きく見開かれる。

「あなた……も……?」

「ええ。ですが私は冤罪を避けるために動きました。

一方、あなたは“ヒロイン”を演じて人を陥れた。

結末がどうなるか――考えなかったのですか?」

王の判決が下る。

「マリアーネ・エルンスト。お前を国外追放とする」

近衛騎士たちに取り押さえられ、泣き叫ぶマリアーネ。

王太子は顔を背けることしかできない。



「こんなの……間違ってる……私はヒロインなのに……!悪役令嬢のお前が!!!!!」

マリアーネの絶叫は、もはや狂女の戯言にしか聞こえない。

だが、彼女の言葉の意味を理解できるのは私だけ。

“二人目の転生者”は、こうして舞台から退場する。

私は扇子を閉じ、低く囁いた。

「――ざまぁ、ですわ」



こうして私は冤罪を晴らし、悪役令嬢の汚名を返上した。

ヒロインを気取った転生者は、断罪され、国外へ追放された。

誰も知らない。

この世界には二人の転生者がいたことなど。

私は鏡の前で微笑む。

「悪役令嬢に仕立てられた私が、結末を奪い返した。

……皮肉なものですわね」

シャンデリアの光が揺らめく中、私は新しい未来へと歩き出した。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

悪役令嬢として断罪されるはずのフェリシアが、

むしろ冤罪を跳ね返してざまぁ展開に持ち込む――そんな逆転劇を描きました。

「悪役令嬢=断罪される側」という定番を、少しひっくり返して楽しんでいただけたなら幸いです。

ブックマークや感想で応援していただけると執筆の励みになります。

次の物語でまたお会いしましょう。

すべての読者に心から感謝を込めて

一ノ瀬和葉

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― 新着の感想 ―
面白かったですが、王太子へのざまぁが欲しかったです。「証拠など不要! マリアーネの涙が真実だ!」などというセリフ、アホすぎます。アホな王太子は、廃嫡・断種処置の上、鉱山での強制労働30年の刑にして欲し…
2025/09/04 19:47 コペルニクスの使徒
作者様の前説でかなり興味惹かれました。 題名に結末が出ちゃってるのも微笑ましいですね!
面白かったです。 ついでに浅はかな王子にもざまぁを…叱責くらいは欲しいかも。
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