第十五章その5
人間を信用してはならない?どういうことだ?
ワイ達は今、<神の村>に向かっているから、敵対しているようには見られないだろう。
<神の軍勢>から攻撃される危険性は無くなったわけだ。
「太郎。飯を買ってきたぞ。」
カルドンが焼きそばを持って来てくれた。
「依頼も受注してきたのだ。みんなで今日は野営だからタローが寂しがることはないぞ。」
ダリアが言うが、寂しがるのはダリアの方だろうよ。
「僕が隣にいるから太郎ちゃんが寂しがることはないもん。」
ヒゴタイが両腕をワイの首に回してくる。
胸がないのが悲しい。
「アホなことやってないで、ご飯食べたら見張り立てて寝るよ。」
ローゼルがワイの頭を小突いた。
また、いつも通りの日常が戻りつつあった。
《依頼内容》
・ラベンダースコーピオン5匹の討伐 赤 10銀
何もなければハーレムルートだったんだけど、そこまで都合よく進むわけないか。
今はダリア・ローゼル・ヒゴタイの3人に好かれるだけでいいか。
夕焼けが平野の大地を赤く染めあげた。
全員の顔が赤く染まった。
みんなは街でゆっくり休むことも出来るのに、わざわざワイと野営をしてくれる。
少しでも一緒にいてくれるその気持ちが心強かった。
夕焼けで顔が赤く染まっているからバレていないけど、もしかしたら今のワイの頬は、照れで赤く染まっていたかもしれない。
転生する前は、こうやって仲間を信頼したり仲間のおかげで心強く感じたことはなかったな。
人間を信じるなと言われても、やっぱりワイはこの仲間を信用したい。
夕焼けはすぐに夜に代わり、少しずつ日が落ちていった。




