第十五章その3
平野でも特に強力なモンスターには出会わなかったが、その代わりにりんご市から派遣されたであろう討伐隊と遭遇した。
ワイ達は勇者一行ということになっているので、それ自体は問題ないのだが、問題はティムの存在だ。
「それは、この前討伐したドラゴンの子供ではないのか?」
元々、魔族を戦闘中に扱う魔物使いや竜騎士、ドラゴン使いなどはあまりいい評価を受けていなかった。
それが今回、魔族と人族が本格的に敵対したことで魔族全てを敵とする認識が出来上がっている。
戦いだろうと何だろうと、魔族を連れ歩く行為は、魔族と友好関係を築いていると思われ、人間社会から敵対者として見られてしまうのだ。
「魔族を滅ぼすために、ドラゴンを研究しています。何が弱点か、どういった生体なのか、毒は有効なのかなどを調べています。」
カルドンが咄嗟に嘘をついてくれて、なんとかその場は対処したが、これからはティムを連れて街に入るのは避けた方が良さそうだ。
「俺は街の外で野営しているので、飯とかの調達をお願いできますか?」
ワイがカルドンにお願いした。念のための護衛としてヒゴタイが一緒に残ってくれた。
ヒゴタイと一緒に野営の準備をした。
ティムは空高く飛んで勝手に見張りをしてくれている。
少し時間が空いたワイは、チーゼル達が倒されたところに落ちていた手紙を取り出して読むことにした。




