第十四章その6
ワイ達はりんご市に戻った。
チーゼル達のお墓はスカーレットの隣に作った。
メンバーは一気に減った。
ワイ・ダリア・グラジオラス・カルドン・ローゼル・ヒゴタイの6人だ。
「初期の頃のパーティーに戻った感じだな。」
みんなを元気づけようとしたワイの言葉も虚しく過ぎ去る。
再び、心に大きな穴が空いてしまった。
「話があるんだ。」
ワイが全員を読んだ。
「ダリアは魔王ブッドレアの娘だ。ダリアを襲ったのは神の軍勢と名乗る者達。どうやら俺に魔族を滅ぼさせるのが目的だったようなんだ。で、ヤグルマソウとモナルダは神の軍勢の仲間だったようで、チーゼル達は多分ヤグルマソウにやられた。」
ここでワイは一度言葉を切った。
湿原から街に戻るまでの間ずっと考えていたことだ。
いつまでも落ち込んでいても仕方ない。
神の軍勢がワイの仲間を殺すというのなら、ワイは神の軍勢の言う通りには絶対にならない。
「俺は、魔族が悪という考え方を改めたい。もちろん、街道で遭遇すれば魔族であるモンスターは襲ってくるだろうし、そうなれば戦闘になって戦うことになる。でも必要以上に戦うようなことはしたくない。あのドラゴン戦のようなことはしたくない。たとえどんな理由があろうと、自分達が魔族を倒すという行為を正当化するのは違うと思う。」
「そうだな。何でもかんでも殺すという行為は間違っているな。襲ってくるなら戦闘もありうるが、必要以上の戦闘は回避すべきだな。」
カルドンが同意してくれた。
「そうだね。正直ウチも、あのドラゴン戦はやりすぎだと思ってた。」
ローゼルも頷く。
「ダリアちゃんが魔王の娘だってのは驚いたけど、でも何か妙に納得かも。」
ヒゴタイも頷いた。
想像以上にみんなが同意してくれた。
「あの。それでは私たちはこれからどうするのでしょうか?」
グラジオラスが訊く。
これもワイには考えがあった。
「人族以外の別種族を仲間にしつつ、神の村へ行こうと思ってる。」
「ダリアはタローにずっとついて行くのだ。」
ドンッと背中をパンチされた。
痛いよ。
みんなのおかげでちょっと元気が出た。
痛みを抱えながらもワイ達は前へ進むのだった。




