第九章その1
次の日にはすもも村に戻ってきた。
「タロー!遅かったぞ!」
相変わらずダリアは怒っているが、今回のは違う理由で怒っているようだ。
「どうだったの?」
チーゼルが聞いてくるので、とりあえず援軍を引き受けてくれる約束を取り付けたことを話した。
「お疲れ様。」
スカーレットが隣に来て笑顔で迎えてくれた。
「昨夜今後のことを話してたの。私たちはドワーフの洞窟へ向かわなきゃいけないんだけど、ドワーフの洞窟はエルフの森の真南にあるの。もちろん私たち人間はエルフの森を通れないから迂回しなければならないの。」
スカーレットが説明してくれた。
その説明によると、ドワーフの洞窟へ向かうには、りんご市まで戻って南下する。ラベンダー山を迂回もしくは登って下ってラベンダー湿原へと出る。
湿原の南方には山脈が続いていてここを通るのは不可能。真横は川が通っていてここも通行不可能。山脈を越えた先にドワーフの洞窟はあるらしい。
「仕方ないから、山脈を迂回して洞窟を目指すことにしたの。でね、一番近い街がみかん町ってところらしいんだけど、若干山脈から離れてて洞窟とは反対側にあるみたいなの。」
なるほど。ちょっと厄介なんだ。
とはいえ、ここで話していても仕方ないので、ワイたちはすもも村を後にしてレモンバームの丘を通り、再びりんご市へと戻ることにした。




