第三十三章その1
魔王城には異種族の仲間達が何人かやって来た。
「何事だ?」
ブッドレアが問う。
相変わらず上半身は裸で下半身はボロ布を纏っただけの出で立ちだった。
「ゼウスがもうじきやって来ます。勇者様とダリア様からの要請で我々も参戦に来ました。」
ミシシッピが跪いてブッドレアに応える。
同時に城の外に轟音がした。
「久しぶりですねブッドレア。あなたとの契約はすでに無く、勇者は私達に逆らうと言います。もはやあなたと遊んでいる暇はなくなりました。じきに私の部下たちがあなたの娘を捉えます。命を助けてほしければ今すぐに自殺をおすすめします。」
「お主がダリアの命を守るという保証がない以上、飲めない相談だろう?」
ギロリとブッドレアが睨む。
「なるほど…あくまで私にたてつくおつもりですね?」
ふうとゼウスが息を吐くと、同行していたブラッディメアリーが前に出た。
その手には鉄の塊があった。
「<鉄操作>の力か…<複写>の力で鉄をコピーして無限の武器でワシに攻撃をする算段か?」
ブッドレアが一瞬でゼウスの作戦を見抜く。
「やはりあなたは戦いにおいては天才のようですね。」
ゼウスが片手を上げてブラッディメアリーを下がらせた。
「お主がワシと話し合いで解決できることはもはやない。そしてワシがお主らと戦わないという選択肢ももはやない!覚悟せい!」
ブッドレアが大斧を振りかぶった。




