第三十二章その5
太郎達が<神の村>に着いたと同時に、ブラッディメアリーが作った大剣に<呪い>の力が付与され、呪いの剣が完成した。
「これよりブッドレア討伐へ向かいます。どうやら私の憶測は外れたようです。勇者が来ました。モスコミュール、ホワイトレディ、シャンディガフ、ブラッディメアリーは私と一緒にブッドレアを倒しに行きます。他の者は勇者を倒してください。もう必要ありません。問答無用で倒してください。」
ゼウスが指示して、名指しされた4人がゼウスが作った巨大な雲の上に乗って<魔王城>へ向かった。
「ダーリンがウチに会いに来たって本当?」
太郎がやって来た報告を聞いてマティーニが騒ぐ。
「落ち着きなさいな。」
<勤勉>のマルガリータが植物を操ってマティーニを押さえつけた。
「離しなさいよ<勤勉>!」
「落ち着きたまえマティーニ。今は勇者を迎え撃つ作戦が重要だ。あの魔王の娘は強力だ。」
ジンフィズも抑えるのを手伝った。
「<豪雪>!ウチはあんたを許してないんだよ!」
マティーニの腕の傷が割れた。
「!マティーニ!本気でやるつもりか?」
驚いてジンフィズが後ろに下がる。
「どいてジンフィズ。」
やれやれという風にレッドアイが前に進み出た。
「ごめんねマティーニ。落ち着かせるためにキミを閉じ込める。」
<空間創造>の力でレッドアイがマティーニを牢屋に閉じ込めた。
「出しなさい!出せ!出せぇー!」
マティーニが叫ぶがマルガリータ、ジンフィズ、レッドアイは無視して今後の作戦を話し始めた。
「勇者はすぐにでもここを嗅ぎつける。ボクの力で迷宮を作っても大した足止めにはならないと思うよ。」
レッドアイはそう言いつつも、迷宮を作り出して村全体に張り巡らせた。
「正直、俺ですら魔王の娘を倒すことは難しい。上手に作戦を考えなければなるまい。」
「時間がないわ。その上エルフ族達人族以外の種族も攻めてきたわ…」
話し合いの輪の中にジントニックがやって来た。
「私が異種族を受け持つわ。多少しか時間は稼げないと思うけど…後は頼むわ。」
にこっと笑ってジントニックが外に向かって行った。
「勇者達はアタシが足止めしておくわ。その間に作戦を考えておいて。後はよろしくね。」
ソルティドッグもにこりと微笑んでから、外に出ていった。
「もしかしたら…」
ジンフィズが呟く。
「勇者が現れたことは、俺たち<神の軍勢>にとってプラスではなくマイナスの要因だったのかもな…」
「確かに。勇者が現れてからアタイらの仲間は次々に倒されていったもんね。ジントニックもソルティドッグも倒されるかもしれない。とゆーかあの2人は戦闘要員じゃないから倒されるんじゃないかしら?」
マルガリータが同意した。
「とりあえずアタシの風船とモヒートの石の罠を使いましょ。」
<禁欲>のウイスキーサワーが提案した。
ウイスキーサワーの力は何の変哲もない風船を出す力。
一方の<風害>のモヒートは石を操る力を持つが、何もない場所から石を出すことはできない。




