第三十一章その4
「タローの面倒はダリアが看るのだ。」
ダリア達一行は、全員が満身創痍。<神の軍勢>が引いた後もそこから動けず、とりあえず住人がいなくなった<みかん町>で休養することにした。
問題は誰が太郎の面倒を看るかだった。
全員が重傷であり、動けない者もいるが太郎をそのままにはしておけない。
幸いにも、パラナの魔法で手足も視力も元に戻ることが分かった。
しかし、薬品を打たれて病んだ精神に関しては、今気絶している太郎が気が付いてからでないと判断のしようがないようだ。
その間の看病を名乗り出たのがダリアだった。
「絶対にダリアが面倒を看るのだ!」
有無を言わさぬ言い方だった。
「分かりましたダリア様。その代わり覚えておいてください。私の魔法で勇者様の両手足と視力が戻る確率は半分です。これは魔法というよりも儀式に近い方法です。まずは私達の体力と傷を回復させ、その後必要な素材を集めます。ダリア様もまずはご自身の体を休めてください。」
パラナが頭を下げると、ダリアもようやく冷静になれたようだ。
後から分かったことだが、ダリアは自分でも気が付かない内にジンバックとカシスウーロンを倒していたようだ。
「それにしてもパンチ一発で<神の軍勢>を倒すなんてどうなってんの?」
チラコンチネが笑いながら言う。
笑うと傷が痛むようで、いててと言いながらだ。
「ですが、勇者様が元に戻るかは賭けというわけなんですね?」
ベッドに横になったままワチワヌイがパラナに問う。
パラナは、はい。と頷いた。
「私達も強くなって、勇者様とダリア様の足手まといにならないようにする必要がありますね。」
「返答。敵情報をアップデート。バージョンアップのため部品回収が必要。」
ワチワヌイが、強くなる必要があると言うと、1は部品があれば強くなれると言った。
「あんたハ平気でもこっちは無理ダ。」
ヘリックスが鼻をフンと鳴らす。
全身機械なら、パーツを取り換えれば強くなれるだろうけど、他の種族ではそうもいかない。
ひとまずは全員が休息することになった。




