第三章その4
「改めまして。アヤメと申します。こちらはヒゴタイ、回復士です。2人でりんご市まで戻る途中だったのですが、さっきの虫に襲われてしまって。」
ペコリと謝る。礼儀正しい!ギャルの恰好やめたら?
ワイらも一通り自己紹介をする。
とりあえず目的地が同じなので一緒に行動することにした。
それにしてもヒゴタイちゃん!可愛い!ワイにピッタリくっついてくるしもう最高!
「ヒゴタイ。タローの隣はダリアの場所なのだ。」
グイっとダリアがヒゴタイを引き剥がす。別にダリアの場所じゃないよ?可愛さは同じくらいかもしれないけど、ヒゴタイの方がワイ的には上。
「ちょっと待った。そういうことならウチにも隣を歩く権利はあるんじゃない?」
積極的な3人だなー。
グラジオラスとアヤメは遠くから見守ってるし、カルドンは我関せずだし。
「太郎ちゃんは誰がいいんですか?」
ヒゴタイに上目遣いで問われる。
ドキンッ。
心臓が跳ねる。
「え?えぇと…」
こういう時に恋愛経験がないと困る。
「誰でも良かろう。俺が隣を歩いてやる。」
カルドンがワイの隣に来る。
えぇー?そんなことがあるの?
「シーフさんは、勇者さんのことが好きなんでしょうか?」
的外れなことを小さな声で言うのはアヤメだ。なわけないでしょ!
「マスターが好きなのは魔法だけですから。勇者様のことは何とも思ってないと思いますよ。」
グラジオラスが優しく答えているが、その返答もどうなの?
「だーかーらー!ウチみたいに巨乳の方が勇者は好きなの!」
「タローはそんなエッチじゃないのだ!」
「太郎ちゃんは僕を一番に思ってくれてる気がします。暑い眼差しを感じます。」
最後尾でギャーギャー言ってるのはダリアとローゼルとヒゴタイ。
実にへなちょこでヘンテコなパーティーだ。




