第二十九章その3
巨大なドール人形が防壁の目の前で止まった。
「ここを外さない手はないですね。」
パラナが炎の魔法を叩き込む。
しかし巨大ドール人形には効果があるように見えない。
「魔法が効かないのか炎が効かないのか微妙なところですね。」
パラナが今度は雷の魔法を叩き込んでいた。
それでも巨大ドール人形には効果があるように見えない。
ケタケタ笑いながら防壁にパンチを繰り出してくる。
防壁内にいてもその振動が伝わってくるようだ。
それにしても、魔法が効かなくて、防御力も高いとなると、相当厄介な敵なんじゃないか?
「戦い方を少し変えましょう。」
パラナが言うと、防壁を解除した。
「いいのか?」
高みの見物を決め込んでいるジンフィズが言った。
「あの人形は動きが遅いので、早さで優位に立ち、操っている本体を叩きましょう。」
つまりダリア達の援護か。
パラナはそう言って地面から手を離した。
同時に、ドール人形を土で搦め取った。
「これで多少は時間が稼げるはずです。」
「変形:開始。」
1が剣の形に変形した。
「これで攻撃可能。」
ワイに柄の部分を向ける。持てってことか?
でもワイそんなに力ないよ?
「まぁ、持てって言うなら持つけど…あれ?」
すげー軽い。
「機械族…相当な技術力を持っているようですね。」
パラナはなぜか悔しそうだ。
でもこれでワイもなんとか戦力になりそうだ。




