第二十八章その5
「<豪雪>はあの防壁を壊して。ウチがとどめをさすから。」
「ふむ。それならばもっとスピードを上げてあいつらが反応出来ないようにしておくか。」
ジンフィズがマティーニの言葉を受けてスピードを上げた。
「くっ!」
さっきのパラナの魔法が効いているからか、ギリギリでチラコンチネが反応している。
ジンフィズのパンチをチラコンチネのキックで返す。
更に横からダリアがパンチを繰り出す。
そのパンチを余裕でジンフィズはガードする。
遅れてヘリックスがダリアの反対側からパンチをする。
これまたジンフィズは余裕でガードする。
これで両手を塞いだ。チラコンチネの攻撃が当たるはずだ。
「なるほど確かに3対1は不利だな…しかもエルフ女の魔法と勇者の謎の力が効いている…」
後ろに退きながらジンフィズが言う。
そのせいでチラコンチネは攻撃し損ねた。
そうか。パラナの魔法で体が重くなっているのか。しかも相手の動きを捉えやすくする魔法もかかっている。ジンフィズにとっては3人を相手にしながら2つの魔法にかかっている状態なわけだ。
それなのにあの余裕さ。
かなり戦闘能力があるんだな。
「<豪雪>どいて。ウチがやる。」
マティーニが言うと、素直にジンフィズが退いた。
嫌な予感がする。




