第二十六章その1
…<ラベンダー平野>ってこんな感じだったっけ?
<みかん町>を出たワイは真っ先に疑問に思った。
<ラベンダー平野>と言えば、前回<神の軍勢>と戦った場所だし、ワイとティムが何度も野営した場所でもある。
最近のワイの第二の故郷と言っても過言ではない。
そんなワイが見間違えるわけがないし、記憶を失うわけもない。
間違いない。
確実にここは<ラベンダー平野>ではない。
だって、平野なのに目の間には巨大な洞窟が出現してるんだもん!
「明らかに敵に罠だよな?」
ワイがみんなに言うが、なぜかこれが受け入れられない。
「罠?誰の?<神の軍勢>?何で?わざわざこんな罠はることないでしょ?攻めて来ればいいんだし。」
「私も気まぐれさんと同じだと思います。」
タイニーもか!
「なぁなぁタロー。探検しないのかー?」
能天気なダリアは放っておくとして、パラナはどう思うんだろう?
「私もこれが罠とは思えませんが…以前になかったのだとしたら、天変地異かなんかで出来たのではないでしょうか?」
小首を傾げてくる。
えぇー。だって天変地異が起きた様子なかったじゃん?
それともこの世界では、昨日なかったものが突然現れることが日常茶飯事なの?
「行きましょう!勇者様。」
ワチワヌイに至ってはワクワクしてるし。
「報告。罠の気配は皆無。」
1が言うが、そもそも罠の気配があったら罠じゃないんだって。
洞窟を通らないルートもあるんだけど、なんかみんな洞窟に入る気満々なんだよなぁ。
これが罠で全滅とか嫌なんだけど…
「タロー!早く早く!」
えぇい!
こうしてワイらは、明らかに罠だと分かる洞窟に足を踏み入れた。




