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#32 シンクロ・アイズ


 ある程度、情報収集を終えて私たちは、ギルドの資料室から宿屋に戻っていた。


「毒属性をメインに別々の魔法を操る複数の頭を持つ巨大な大蛇なんだよね、ヒュドラって。

 そのうえ頭潰されてもすぐに新しいのが生えてくる強力な『超再生』スキル持ちなんて、そんなのどうにか出来るのかな?!」


 ギルドの資料室で調べたヒュドラの情報を口に出して頭を抱えるルミーナ。

 うん、耳もシッポも心なしか元気がないね。


「攻略方法は、頭を同時に潰す、そして、再生前に、心臓を潰して、トドメ。

 んん、ほぼ不可能と言って、良いかも。」


 リーリィも難易度の高さに顔をしかめてるし。


「頭がたくさんある大蛇の話、長老に聞いたことあるぞ。

 たしか、頭それぞれで別々の属性魔法を使うらしいぞ。

 ドラゴン並みにヤバいから絶対に近づくな!って言ってた。」


 妖精のフィーリアもその存在について耳にしたことがあるようだ。


「とりあえず、攻略方法はこれから考えるってことで、その前に敵の居場所がわからなきゃ、手の打ちようもないよ。

 だからさ、私たちもできる方法で探してみようよ。」


「その顔、ハバネってまた何か思いついたの?

 でも、ムチャは駄目だからね!

 くれぐれもヤラかさないようにね。」


 むむむ、なにかルミーナの言葉が引っかかるけど、とりあえずみんなは反対ではなさそうだ。


「実はね、リーリィにと言うか、ピープで試してほしいことがあるんだよね。」


「むむっ、ピープで、なにか探すの?」


 リーリィが興味津々で私をガン見している。


 最近、私が何か新しいことしようとすると、異様に喰い付きが良いんだよねぇ。

 もしかして、ヤラかしを強いられてるのかな?!


「えーーとね、リーリィにやって欲しいのは大きな魔力の探すことだよ。

 具体的には、私のサテラが探索した場所のイメージを念話でリーリィに送るからそれをピープに通して魔力を探ってほしいの。」


 私も周囲の魔力をある程度は探れるけど、それは私自身の感じたものがサテラのアップに反映しているだけだから、サテラに遠くを探索させる場合は細かく魔力が探れなかったりする。


「まだ、できるかどうかも判らないからテストしてみたいんだけど。」


「うん、いいよ、ハバネ。

 ヒュドラ探す、そのためだよね。

 なら、私、がんばる!!」


 おお、リーリィが萌えてる、いや燃えてる。


 まあなんというか、なんとなくできそうな気はしてるんだけど、テストは重要だよね。


「じゃあ、適当な場所にサテラを飛ばすから、そこのイメージで試してみようか。」


 そうして得られた最新のイメージを、念話を介してリーリィに送ってみる。


「ん、イメージきた。

 ここ、前に蛇の群れ、ハバネが、派手に、燃やしたところ。

 じゃ、ピープに、通してみる。」


 頭上にピープを浮かせたまま、目を閉じてしばし固まるリーリィ。

 たぶん、抽出した情報がリーリィとピープの間でやり取りされて処理されてるんだと思う。


「これは・・・、サテラのマップ、あちこちに、魔力を感じる。

 ここ、蛇達を炭にした窪地、その周囲の魔物、うん、わかるよ。」


 よし、思った通りだ。


 あとは、サテラを飛び回らせて探索範囲を広げていけばヒュドラの魔力も見つけられるはず!


 それにリーリィのこの能力は、今後の私たちのハンター活動にとっても無くてはならない力になりそうだしね。


「それじゃあ、サテラとピープに頑張ってもらってヒュドラの居場所を見つけてやろう。

 素早く安全に見つければ、ハンターたちの力も温存できて、討伐の可能性もグッと高まるはずだよね。」


「わかった、私も、がんばる。」


「それじゃあ、いつもの採取依頼で森に入ったらハバネたちは捜索に専念してて。

 フィーリアと私、アオの3人で依頼の方を熟しておくからね。

 あんまりドローンで目立ちたくはないんでしょ、ハバネは。」


「うん、まだ今のレベルじゃ目立つと厄介事が増えちゃいそうだし、そういうのを躱すにはまだまだ経験値が足りないよね。」


「ハバネは、目を離すと、すぐにヤラかす。

 自重し過ぎで、丁度良い!」


「だよねぇ~。」


 ジト目でこちらを見てる二人、フィーリアまで「キシシシ♪」と歯を見せて笑ってる。


 微妙に納得がいかない気分だが、多勢に無勢、気を取り直して出かけることにする。


「はいはい、とりあえずギルド行って適当な採取依頼を受けるとしますか。」


「「「はーい。」」」


 そうして森に出た私たちは、許可されたエリアのギリギリ最奥まで足を伸ばすと、ここからサテラを放ち探索を始めた。


 私に流れてくる地上のイメージはそのまま念話でリーリィに送り、ピープを通して魔力反応を探す。


 サテラにはできるだけ高い位置から広範囲を探索してもらっているから、今日一日でもかなりの範囲を探せるはず。


 そうやって私とリーリィがヒュドラを探している間、ルミーナたちはこの周囲で依頼の薬草を集めてもらっている。


 実はこういう薬草採集のとき、アオが結構大活躍だったりするんだよね。


 元々スライムは薬草など魔力を多く含むものを好んで捕食している。


 その本能からかアオは薬草を探すのがとても上手だった。


 今も草むらを低空飛行しながら、何本もの触手を伸ばして次々と目当ての薬草を摘んでいる。


「るみーな、やくそう、とってきた。」


「うん、ありがとうね、アオ。」


 ニコニコと薬草を受け取ったルミーナが収集用の袋に薬草を収めながら、アオを優しく撫でている。


 アオも嬉しそうに震えているみたい、・・・たぶん。


「ハバネぇー、何か見つかったぁー?」


 早々に採集に飽きたフィーリアがドローンに乗って私の側までフラフラとやって来る。


「今日は空振りみたいかな。何事もそうそう上手くは行かないってことだよ。

 リーリィ、何か気になる反応とかあった?」


「高ランクの、魔物の反応、無し。

 ただ、変な反応が、二つあった。」


 リーリィがなんか気になるモノを見つけたらしい。


「リーリィ、それってヤバそうな感じなの?

 サテラをすぐにそっちへ回そうか?」


「ん、脅威は、無さそう。

 ただ、なんとなく、気になる、それだけ。

 色々片付いてから、調べれば、イイと思う。」


「ならそろそろ引き上げない?

 このままだと、街に戻る前に日が落ちるよ。」


 ルミーナの一声で撤収が決まり、街への帰途についた。


 ヒュドラ探しはまだまだ続く・・・ 


読んでいただきありがとうございます。


これからも応援してもらえるとありがたいです。

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