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自分達の体がゲームのアバターになったので転生したのだと私は思う。  作者: もふっとあにまる。
新たなるゲーム
3/5

第2話 友達と悪役令嬢

全話を再編集し、ストーリーを上手く進めるため、話が全く違っています。


以前よりも面白くなっていると思いますのでお楽しみください。

「な、何故...?でしょうか…」


そう聞くとフレイルは恥ずかしそうに言った。


「じ、実は…わたくしはシェミエイル学園に通っているのですが、学園でもこの王国の姫という立場が邪魔をして、わたくしに全く友達ができないのです」


あぁ...


「もし市場に倒れていたあなたたちを助けたら、あなた方が友達になってくれると思ったのです。そのような考えであなた方を助けたことを大変申し訳なく思っています。このような不純な動機で、あなた方を助けるなど…本当に申し訳ございません。」


「ですが、あなたが俺達を助けたことは事実です。普通は友達のようなフランクな関係にはなれないとは思いますが...あなたの願いが俺達と友達になることであれば喜んで友達になりましょう。」


沙季がそう言った。


「ちょ、ちょっと!」


私は沙季の肩を捕まえ、その場でしゃがみ小さい声で話した。


「沙季も気づいてるんでしょう?この世界がディレイターズの世界だってこと。フレイル・エリージェントは悪役令嬢だよ?もしかしたら学年に入った途端、いじめるかもしれないじゃん。本当に友達になるわけ?」


「うん、わかってるよこの世界がディレイターズの世界だってこと。フレイル・エリージェント、シェミエイル学園、極めつけは、僕たちのこの姿。どう考えたってディレイターズの世界に転生しちゃったって考えるしかない。」


「じゃあどうして…!」


「前に、俺達と一緒にディレイターズのイベントに参加しようとした時があったでしょ?その時、翼は風邪ひいちゃったから結局行けなかったけど、あの時ディレイターズを作った人が話してたんだ。フレイル・エリージェントがなぜ悪役令嬢として描かれているのか」


「え?」


「フレイルの婚約者、ジル・ヘイゼルはプライドが高くて自分より優秀な者に嫉妬するようなやつなんだ。ストーリーでは描かれていないが、ジルはプレイヤーが出てくるまでは、どの教科でも実技でも1位をとってたんだ。」


「でもプレイヤーが出てきてから1位が取りづらくなった?」


私がそう言うと、沙季は首を縦に動かした。


ゲームではプレイヤーはなにをしても優秀という形に描かれていたからなぁ。


「そしてジルは嫉妬しすぎたが故にプレイヤーを殺そうとするんだ。フレイルは、そんな悪者になった汁を見たくなかった。だから、代わりに自分がプレイヤーをいじめれば」


「実技や勉強に費やす時間が少なくなって1位が取りづらくなって、ジルは悪者にならなくて済むと思ったらしい。だから、プレイヤーをいじめるように描いたらしいよ。」


立ち上がって沙季はそう言った。


「なら、ジルより優秀じゃなくなればいいわけじゃん?」


沙季は私を見下ろしながら微笑みかけて言った。


「どうやら翼を安心させたみたいだね...」


優斗がそう言った。


「ああ、ありがとう、優斗。」


沙季は小さな声で言った。


優斗は私が沙季と話をしている間に、フレイルと話をして紗季が私と話すための時間を稼いでいたようだ。


「俺たちはなぜ市場の裏道で倒れていたのか覚えていないくらいだから、どこか悪いのかもしれない。だが、王族の方々と友達になれば少しは安心できるだろう、とそう言っていました。翼は心配性なのです。」


沙季はそう言った。


「まぁ、そうなのですね。お任せください!”友達”のフレイル・エリージェントが今度最高峰の医者を呼んで参ります!」


ふんっ!と自信ありげな顔をしたフレイルが言った。


「あと、シェミエイル学園に入学させてください。」


優斗が言った。


「えっ!?良いのですか?」


フレイルはびっくりして言った。


「エリージェント王国は11カ国で最高の教育水準を誇ると言われているのでしょう?学がないままでは、この世界だけでなく、この王国で暮らすことも難しいと思います。なので、シェミエイル学園で勉学に励み、他の国でも暮らせるようにしたいのです。ですので、入学方法を教えて...」


ディレイターズの世界は11カ国しかないが、それぞれの国の国土は日本の比にならないくらい大きいのだ。


沙季がそう言い切る前にフレイルが言った。


「そんなめんどくさいことをせずとも、わたくしがお父様にお願いして、あなた方を学園に入学させますわ!」


「シェミエイル学園の理事長は紛れもない、わたくしのお父様ですもの。」


「「「ええええええええ!?」」」


3人同時に言った。


「そ、それは大丈夫なのでしょうか…」


私が言うと


「はい、私のお父様も、わたくしの友達の少なさに悩んでおりましたので、私に新しいお友達ができて、そのお友達が学園に入学したいと言っているとそうお願いすれば入学なんてたやすいものですわ。」


そう自信満々にフレイルは言った。


「まあ、めんどくさい。入学試験がなくなったってことで〜」


沙季は私と優斗に言った。


「あと、その、わたくしに敬語は不要です。お三方のように普通の言葉でお話ししていただけないでしょうか?それと、わたくしも下の名前で呼んでもよろしいでしょうか?」


フレイルは恥ずかしそうに言った。


「構いません。私も下の名前で呼んでいい?」


私がそう言うと、フレイルはうれしそうに微笑んで言った。


「はい!翼!」


「これ!シェミエイル学園の制服です!このジャケットも!」


「「「あ、ありがとう。」」」


3人はそう言った。


一体この制服どこから出したんだろう...


「明日一緒に登校しましょう!翼達は先程のお部屋で1泊していってください。おやすみなさい!」


「おやすみなさい。」






しばらくすると、食事が用意された。


美味しそうだったので、すぐに食べてしまった。


「ねえねえ、このジャケットの説明書見て。」


この世界にもあるんだね。


「このジャケットは特待生のみが着用できる。純白のジャケット。これを手にする者はかなりの強者である証である。」





「えええええええ!?」

「えええええええ!?」

「えええええええ!?」




次回へ続く…






次回もお楽しみに!

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