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異世界からの勇者

よろしくお願いします


主人公基本適当でいきます

「あー...今日も暇だな」



俺は二階の窓から庭で訓練している部下達を眺めながら、無意識につぶやく


汗水垂らして炎天下の中鎧を着て剣を振る。そんな時期が俺にも.........

そんな時期俺にはなかったな


なんならあそこにいるやつ俺と同年代か年上にやつだったわ


「団長、」


誰かが俺のことを呼ぶ

そう、実は俺とある国の騎士団の団長をやってます


俺を呼んだのは副団長であるアル

美人な奥さんと可愛い子供が2人いる33歳のナイスガイだ



こんな20歳のガキの俺を団長と認めてくれる心もナイスガイな男なのである




「国王陛下がお呼びです、今すぐ王城に向かってください」

「え、国王が?俺何かしたかな?」

「いえ、むしろ何もしてないのが問題かと...それに全団長集合がかけられてるので重要なことかと」

「まぁ俺が怒られることはないのかな...?」


俺が団長を務めているダルタ王国第6騎士団はちまたでは「お気楽騎士団」と呼ばれている


別に仕事をしてないわけではない

もちろん任された区域の警護の仕事はしっかりやれてるし、犯罪の取り締まりなどもしっかり行っている



簡単に言えば功績を何一つあげていないのだ


ここでいう功績とは魔物退治、実はこの世界には魔王という悪の親玉と扱われている存在がいる


魔王が使役しているといわれる魔物を討伐することで騎士は功績を認められるのが我が国...いや、この世界のシステムである


もちろん魔物が人々を襲ったり、街の中に入ってきたら対処する


だから功績をあげてないといえば嘘になるんだけど、そんなの日常茶飯事だから功績には大してカウントされない


簡単に言えばこちらから魔物をアクティブに退治しにいっていないというわけだ


なんか他の団は魔王討伐とか、魔王に取られた人間の領地を取り戻すぞとかを目標にかかげているみたいだが、別に俺はうちの団にそういうことは強制しない



平和が一番、わざわざ命を危険に晒す必要は無い

だからうちの団にはそういった奴らが集まるから基本的には平民が多い


まぁそのせいで「弱虫騎士団」とか「下級騎士団」とか他の団のやつらからバカにされてみるみたいだけど


うちには既にそういうことを気にする奴はいない、ほんとにうちってお気楽だな


まぁ国民に嫌われてる訳では無い、むしろ国民の中で一番人気のある騎士団と言っても過言ではない



そしてそんなことを考えていると気づいたら玉座の間まで来ていた


しかしわざわざ全団長招集とは何をするんだか


とりあえず入ったらわかることか



「第6騎士団団長ギルフォート様が到着されました」


そんな仰々しい紹介と共に俺は謁見の間に入れさせられる


中に入ると俺を除いた第1から第10までの騎士団の団長、そして魔法師団の団長が揃っていた


どうやら俺が最後みたいだな


あ、俺の名前はギルフォートって言うんでよろしくね☆



「よく来てくれたなギルフォートよ」

「国王陛下のお呼びとならば急いで馳せ参じますよ」


俺はペコペコしながら国王に挨拶をする



「きさま!!いつもいつも国王陛下に対して無礼だろぉ!!」

「あ?」


謁見の間に響き渡る大声


それだけで誰かわかる、つーか俺のことにつっかかってくるやつなんて限られてくる



「よいよい、カイマン。わしはこれくらい気楽にしてくれた方が楽だ」

「ですが、国王...!!」

「よいと言っとるのが聞こえないのかカイマン?」

「くっ...申し訳ございません」



流石は国王様、国の主だ

今の気迫はすごかった


ちなみにカイマンは第3騎士団の団長、46歳独身


別に独身とかつける必要なかったけど、あいつのこと嫌いだから言わせてもらいました



というわけで軽く周りにも挨拶を済ませ、俺も所定の位置に立つ



「さて、全員集まったから話をはじめようかとするかの。実はだな、以前から計画しておったのだがここに勇者を召喚しようと思う」


国王のその言葉に団長たちに動揺が走る


驚いてないのは第1騎士団の団長のアーク爺と俺くらい


あとは第3魔法師団の団長のマーリンか


反応を見る限り勇者の異世界からの召喚は超がつくほどの機密事項だったのか?


俺マーリンのやつから聞いてたんだけど...たぶんマーリンは関係者だから知ってたんだろうけど、話して大丈夫だったのか?


たぶんアークの爺さんも国王からの信頼が厚いから話を聞いていたんだろう



「それでじゃな、勇者殿たちの指南役を騎士団魔法師団からそれぞれ一名選抜したいのだ。既にアークとマーリンと相談し決めておる」


えー、じゃあ全員呼ぶ必要なくない?とか言ったら処刑されるんだろうな


多分だけどここに俺たち全員が呼ばれたのはもし召喚した勇者が非協力的だった場合に相手をするためなんだろう


マーリンがいうには異世界から召喚された勇者は特別で強力な力をもっているらしいからな


だけど俺は思うんだ、ここで正直俺たちに協力しますとか言うやつの方が頭おかしいんじゃないかって


元の世界に戻せとか絶対言われると思うんだよ

まぁどうせうまいこと言って協力させるんだろうけどね


とりあえずこれ思ってても言っちゃいけないことね


「それでじゃがまず魔法師団からはマーリン本人が指南役をなろうとしてるのだが問題はないか?」


そういって国王は俺たち団長に確認をとる


マーリンが指南役で文句を言うやつはいないだろう

25歳にして大賢者という称号を手に入れた稀代の天才魔法使いだ、あいつ以上の天才はいない


まぁたぶん普通に騎士団の方はアーク爺だろ、だから事前に勇者召喚のことを知ってたんだろうし



「魔法師団のほうは決まりじゃな。そして次に騎士団からはアークの推薦でギルフォートに指南役を任せようと思う」

「えっ!?」



俺は自分の名前を聞いてあまりに驚いて声を出してしまう


「お、俺ですか?」

「うむ、アークいわくお前が一番勇者の育成に向いてるらしい。私はギルフォートの実力を知っておるし、アークの推薦ならば心配はいらないと思っておる。みなはどうじゃ?」



そう言って騎士団たちに確認をとる

正直納得出来ないものが何人かいるが、国王が言うことに逆らえるやつはいないだろう


ちなみに俺も納得してないやつの1人です


アーク爺の方を見るが60代とは思えない若々しい笑顔を返してくる

くそ、あの爺さんが引退するのはまだまだ先なんだろうな...



とりあえずこのまま一方的に決められるのはまずいから手を打っておくか



「陛下、1つよろしいでしょうか?」

「うむ、どうしたギルフォートよ」

「はい、俺が勇者さまたちの育成の任のつくのはよろしいのですか。他の部隊にもなるべく協力していただけると助かります。やはり俺の部隊だけですと色々な可能性を潰してしまうこともありえましょう。ですので視野を広げるためにも他の部隊にも協力してもらい、勇者様の育成に励みたいと申し上げます」

「なるほど...うむ、確かにそうじゃな。では他の部隊はギルフォートに可能な限り協力してしてやれ」



よし、これでめんどくさい時は他の部隊におしつけることができる


まず第一俺が誰かに教えることができるとは思えないし、絶対ほかの部隊の方がそういうのは向いている



「異論がなければ異世界からの勇者召喚の魔術を今行う」




ここまで来て異論があるやつなんていないだろう


勇者召喚といえば大魔術だが、魔力だったらここにいるメンツだけで充分足りてるし問題はないか



「よし、では即準備に取り掛かれ!!」




そしてマーリンの指示のもと勇者召喚召喚魔術の術式が組み上げられていく



基本的に脳筋な騎士団長はただ見守っているのみだ




そしてついに準備が整う



「では、今ここに勇者を召喚する!!」




第一から第十の魔法師団長が魔法陣を等間隔に囲み呪文は唱える



かなりの大規模魔術だ、少しでも暴走したらかなりの被害が出る


術が発動に近づくにつれて城の振動が大きくなっていく




「いいか、わし達はもしもの時のために備えておくぞ!!」



アーク爺の言葉に一同頷き、警戒態勢をとる




そしてついにその時が来る

魔方陣から眩いほどの閃光が放たれ、その眩しさにみんなに手をかざす





「.........成功したのか?」




この声はマーリンか?



俺は手を戻して目を開ける



そこにいたのは30人ほどの少年少女、歳は15.6っていったところかな?



こいつらが勇者か?

......つーか、人数多すぎじゃね?




「おぉ勇者殿、よくぞ来られた!!」



国王が何も気にせず意気揚々と話しかける


勇者召喚に成功したのは嬉しいのはわかるけど、そんなに興奮しながら話しかけられた怪しまれないか?



実際多くの勇者?たちが不安げにキョロキョロと俺たちを見渡している



ただそんな中でも冷静にいられる人間はいるようで───




「すみません、これは一体どういうことなんでしょうか?」



茶髪で爽やかな顔をした、いわゆるイケメンの青年が国王に向かって毅然と話しかける



「あなた方は我らの世界を救う勇者と選ばれ、この世界にやってこられたのです」

「我らの世界...ここは一体どこなんですか?」

「ここはあなた方の世界とは別のもう一つの世界...いわゆる異世界でございます」



召喚された勇者たちは異世界という言葉を聞いてザワつきはじめる



「私たちの世界は凶悪な魔王によって危機に瀕しております。どうか異世界より来たりし勇者さまたちに我らの世界を救ってほしいのであります」



国王は勇者たちの様子を見つつ、召喚行った理由を話していく



「僕達がここに呼ばれた理由はわかりました」



わかったのかよ、理解力早いなおい




「ですが、僕達はただの学生です。世界を救えるような力を僕達は持ってません」



まじで話を理解してんだな

いきなり異世界に呼ばれて世界を救ってくれって言われてここまで理解してるとか


勇者に選ばれただけのことはあるってことか?



「おいおい裕翔わからねぇのか?こういう時は大抵特別な力をもらってるもんなんだぜ?なんていうの、異世界転生じゃよくある話だぜ?」



爽やかな青年とは別の青年が発言する

短髪のガタイのいい青年だ、爽やかボーイとはまた違った...いわゆる自信に満ちた落ち着きをしている



ふむ...みたところこのふたりがこの集団のリーダー格とみて間違いないだろうか?


しかしガタイがいい方はおつむは弱そうだが、意外とそんなことはないのかも


まさに彼が言ったことは正解なのだ


この世界にはスキルと呼ばれる特別な才能が存在する

スキルを保有するものはスキル持ちと呼ばれもてはやされる

ここにいる師団長全員スキル持ちだ、もちろん俺もだ



しかし特別な才能といってもスキルの種類は千差万別

正直ちょっとしたものから、天変地異を起こすようなものまで存在する


そしてそんなスキルの中でも勇者たちには特別中の特別なスキルが神から与えられるだかなんだが


しかし王様が今スキルの話してるけど、なんか勇者たちから歓喜の声が聞こえる気がするんだけど


この子たち順応性高すぎませんか?

え、最近の若者ってこんなものなの?嫌だね、歳をとるのは怖いもんだよ



「国王陛下、一番大事なことを聞きたいのですが俺たちは元の世界に戻ることが出来るのですか?」

「うむ、帰ることは可能でございます。ですが今すぐにとはいきません、あなた方が元の世界に帰還するにはこの世界に平穏が訪れた時なのです」



うーん...随分正直に言ったけど大丈夫か?ここは魔王のせいにでもして...まぁそれはそれでバレた時が怖いか



「.........わかりました。僕達が帰るには魔王を倒し、この世界を平和にするしかないんですね。みんな、不安かもしれないけど俺を信じてほしい。俺はこの世界のために戦うと決めたよ」




えぇ...わかっちゃうの?まじでわかっちゃうの?


え、なにこのスンナリしてる展開...


まわりの子たちも「さすが裕翔だぜ!!」とか言ってるし...



いや、こんなにあっさり承諾してくれるのはいいんですけど

最近の若い奴らってほんとにわからないな...




「では、あなた方は...」

「はい、僕ら2年B組は勇者としてその世界を救おうと思います」




うーん...俺この子達の指導者役をやるんだよね?



やばい...不安しか残らないぞ...

お読みいただきありがとうございます


たぶんこっから主人公どんどん適当になってきます

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