あれ、この子は
入学初日から災難に会いそして、「相談部」の二人に出会った。
入学二日目にして既に部活に入部した快杜は、一人の女の子を探していた。
それは昨日、鍵を拾ってくれた女の子だ。女の子のおかげで家に入る事ができたから。
快杜は朝早くから相談部の部室に行きドアを開けて
「先輩!昨日のっ...」
ドアを開けるとそこには、黒髪で色白な一人の女の子が立っていた。
「あ、快杜くん!丁度いいところに!」
瀬川先輩が席から立ちパット顔を明るくして言う
「こちら、及川 美緒さん。 昨日、快杜くんの鍵を拾ってくれた人だよ」
快杜は驚いて開いた口を動かし
「え、あ、昨日は本当にありがとうございました」
と頭を下げると美緒が
「いえいえ!昨日たまたま拾ったので近くにあった相談部さんに相談したところ持ち主を探しておくとの事だったので、持ち主さんがみつかってよかったです!」
と笑顔をこちらに向けると、快杜は頬を少し赤らめる。
それを見ていた瀬川先輩と三河先輩は美緒の後からニヤニヤしながらこちらを見ていた。
快杜は恥ずかしくなり先輩達に
「何ニヤニヤしてるんですか!」
と言うと三河先輩は
「ニヤニヤなんてしてませんよ〜」
と言い、瀬川先輩と顔を合わせてやはりニヤニヤしている。それを見て快杜は
「もう!」
と少し頬を膨らませると、それを見て美緒がクスクスと笑い出す。それを見て快杜は
「え、ちょ!及川さんまで!?」
と肩を落とす。それを見て美緒が
「すいません、先輩方と君の会話が面白くて」
と涙目になりながら言うと、ハッと何かを思い出したかのように
「そういえば、お名前聞いていませんでした!お聞きしてもよろしいですか?」
快杜は慌てて
「あ、はい!申し遅れました!1年1組 壮馬 快杜 です!」
美緒は、またクスクスと笑い
「なんでそんなに硬いんですか、本当に面白い方ですね」
と言いお腹を抱えながら涙を拭った。
「あ、いや!その!」
美緒は深呼吸をし
「私も自己紹介を忘れていました。先程、瀬川先輩からも紹介頂きました。及川 美緒です。私も1年1組なんですよ?知ってましたか?」
それを聞いて快杜は驚き
「え!」
と声を上げ
「すいません!まだクラスメイトの名前も顔も覚えていなくて…ほんとすいません!」
それを見て美緒は
「いえ、私も覚えていないので大丈夫ですよ!でも、私のことは覚えていただけたら嬉しいです」
と言い笑いかけてきたので快杜はまた照れていると
瀬川先輩が後から
「なんだお前ら!付き合ってんのか!?ヒューヒュー!」
とテンションが高い瀬川先輩を
「ちょっと瀬川君!そんなおだてちゃダメよ!」
と三河先輩が沈めると瀬川先輩は「えー」というと三河先輩が瀬川先輩の耳元で
「ほんとに付き合ってたとして、その煽りで別れちゃたりしたらどうするのっ」
っと言うと瀬川先輩も小声で
「そうだな」
と言い快杜のほうを向き親指を立て
「大丈夫だ気にするな!安心しろ」
というと快杜は
「言っておきますけど付き合ってないですからね!そんな及川さんに失礼じゃないですか!」
そう言い美緒のほうを見ると少し頬うを赤らめ
「別に私は大丈夫ですから…」
と顔を伏せる。そして快杜は瀬川先輩のほうを向き
「そういえば、及川さんが此処にいるってことは、新しい依頼が来たってことですよね!
どんな依頼なんですか?」
先輩二人は顔を見合わせ
「ヒ・ミ・ツ」
と言うとまたニヤニヤしだした。教えてくれないかと美緒のほうを見ると
「あんまり見つめないでください」
とまた顔を伏せた、快杜は慌てて
「あ、ごめん、言いたくないこともあるよね」
というと快杜はあることに気づく
「でも、僕も相談部の一員ですよ!この相談はどう解決するんですか?」
それを聞くと瀬川先輩が「えっとー」と言い頭を掻きながら
「まぁ、俺と三河だけで何とかする!だから大丈夫だ!うんうん!」
と言い何かを思い出したように
「あ、それで、美緒ちゃんには今日から相談部に入部してもらう。」
それを聞き快杜は
「え、この部って、相談したら入部する制度なんですか!?」
と言うと三河先輩が
「違うよー、そっちのほうが相談を解決するのに向いてるからね」
だが、快杜は意味が分からず首をかしげていた。
まぁ、そんなこんなで新しい相談部の始まりです!