第68話
俺達は遂にサタンの前へたどり着いた。
そして俺はサタンに指差し
「お前を倒す！」
と叫んだ。
「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ！！殺ぉぉぉぉぉぉぉぉす！！」
と残抜刀の様な大刀を降り下ろしてきた。
「皆避けろ！」
と叫ぶと全員が散開した。
すると床に大刀が当たり、床が割れ飛び散った。
く！速い！
更にサタンは
「ファイヤートルネード！」
巨大な魔法の炎の竜巻を発現した。
「このな所で使うのか！んー？」
とハニッサさんが叫んだ。
そして即座に
「アンチマジックフィールド！」
とリディアンさんが魔法を打ち消す、ドーム状の光る空間を発生させた。
するとフィールドに当たる炎の竜巻の魔法、消えて行った。
「アイツに当てる魔法以外は効果はあるのね！」
とクローディアが叫んだ。
だけど怯むな事なく、左右からレーナさんとハニッサさんが、向かって行く。
レーナさんは左から槍をスクリューさせながら、サタンに突き立てる、だけどサタンは大刀で弾き返した。
ハニッサさんは右側から拳に、魔法を付加して殴り掛かって行くと、サタンはやはり大刀で弾き返した。
更にクローディアが中央から剣で斬りかかるけれど、サタンが大刀で吹き飛ばした。
俺とディーナさんも、空かさずサタンに向かって行く。
「ライトニングソード！」
と、ディーナさんは魔法の光の刀を両手に装備して、左からサタンに斬りかかる。
それをサタンは大刀で受けた。
俺はその隙に
「うおぉぉぉぉぉぉ！気の力を集約！」
またダークエルフから、エルフに代わるのが解った。
そして右からサタンのわき腹に、殴り掛かって行った。
だけど
「フレイムウォール！」
と、サタンは左手で、炎の壁の魔法を発現した。
俺はとっさに、バックステップで回避した。
「何！？エルフの戦士が二人だと！？それも一人はダークエルフからエルフに代わるだと！？」
と、サタンが驚愕していた。
千年前にサタンがエルフを絶滅させていたから、驚きを隠せないようだ。そして千年周期失われた・・・
「お前を今度こそ倒してやる！」
と、ホージョーさんに憑依したキャリブレーンが、サタンに指差し叫んだ。
「ん！？貴様はあの時尻尾を巻いて、逃げて行った魔道師か！？姿は違うが波動で解る！それでエルフを連れて来たか！！」
とキャリブレーンに返すサタン。
サタンには普通の魔法が効かない。エルフの戦士の魔法しか効かないからだ。
それと俺が使う気を集約した力、それを見極めたのがアードラさんだ。エルフに代わる事も含めて・・・
そしてこの場に俺は立っている。
「何故だ！何故アルスナーダの多くの種族達を攻撃するんだ！サタン！」
と、サタンに叫んだ。
「サタンだと！！そう呼ばれていた頃もあった。」
と怒りながら応えた。
