第1話
マテリアルチェンジの第8話が間に合わなかったので、臨時で今の話しの前の話しの第1話を投稿します。
西暦2118年、人類は新宇宙航行システムDMドライブの開発に成功した。DMドライブとはダークマターをエネルギー源にした宇宙航行システムだ。各惑星にダークマター発生装置を稼働させ、宇宙での補給しながらの航行が出来るようになった。これにより飛躍的な航続距離を手にいれた。
人類は太陽系から外宇宙の開発に乗り出そうとしたその時、木星と火星の間に突然謎の惑星が表れた。人類はかつて理論上在ったとされた、惑星フェイトンからその惑星をフェイトンと呼称した。フェイトンはその宙域の小惑星等から、物質変換された物の様だった。そして強力な武力で周辺の惑星とダークマター発生装置を破壊、制圧して行った。その為、地球圏は火星まで後退を余儀なく去れた。
火星宙域、フェイトン軍艦艇側面
爆発と共に戦闘機が飛び出す。
「こちらジサーブの空渡勇太、敵艦のデータを収集しました。これより帰投します。」
「了解しました。幸運を。」
「敵艦の中には知的生命体は居なかったなガイバーン。」
ガイバーンは特務部隊ジサーブ用にカスタマイズ去れた機体だ。ベースの機体は武装強化型の偵察機に、AIを搭載し独自に行動出来る様にも成っている。用途により人型機動兵器ストライクランダーに変型する。更に専用のブレスレットによって自在に実体化したりデータ化する事が出来る。ガイバーンの名は空渡勇太を付けたパーソナルネームだ。
「そうだな艦内は自動制御に成っていたしAI搭載のアンドロイドが稼働していた。」
「しかし技術形体が地球の物に酷似していた。やっぱり何処かの国の侵略行為じゃないのかな。」
「まだ答えを出すのは早いぞ勇太。」
「呑気に話してる場合じゃなかった!敵艦隊内から離脱しないと!」
「勇太!前方から敵機多数接近だ!」
「ガイバーン!多弾頭ミサイル発射!」
「了解!多弾頭ミサイル発射!」
多数の敵機を迎撃しつつ、打ち漏らした敵機と敵ミサイルをかわして突破した。
「勇太!後方から敵機接近!今の奴等だ!ロックオンされた!」
「ダミー発射!」
「了解!ダミー発射!敵ミサイルはダミーに当たった!」
「打ち漏らしのミサイルが右ミサイルポッドに被弾!」
「パージだ!」
「了解!パージ!」
パージしたミサイルポッドは爆発した。
「ガイバーン!敵機にバックミサイル発射!」
「了解!バックミサイル発射!敵機撃破!まだ来る!」
「勇太!今度は進路上を遮る様に敵艦が表れた!打って来ぞ!」
「下に回避!」
「了解!回避した!」
「ガイバーン!対艦大型ビーム砲発射準備!」
ガイバーンは敵艦のミサイルを回避しつつビーム砲の準備をした。
「勇太!ビーム砲の準備完了!」
勇太は敵艦の側面中央に照準を合わせた。
「発射!」
「了解!発射!」
太く強力なビームが敵艦の側面中央を貫き、2つに分断して大爆発した。
「ガイバーン!このまま敵艦の2つに分断した間に突っ込んで行け!」
「爆発に巻き込まれるぞ!」
「回避行動をしていたら後方の敵機に追い付かれる!ミサイル斉射で進路を確保しつつ、突っ込んで逃げ切るんだ!」
「了解!突っ込むぞぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
「うゎゎゎゎゎゎゎゎゎ!!ミサイル斉射!!」
「了解ミサイル斉射!!」
多数のミサイルが前方の残骸を吹き飛ばし、進路が確保された。ガイバーンは猛スピードで突破した。
「ガイバーン!バックミサイルで後方の残骸を打て!」
「了解!バックミサイル発射!」
後方の敵機は残骸の爆発に巻き込まれ、爆発していった。
「よし!逃げ切ったぞ!それにしてもガイバーンが武装強化型の偵察機ベースの機体じゃなかったら、殺られてたぞ。」
「全くだ。無茶な任務だった。」
「帰ったら隊長に文句を言ってやる。」
勇太とガイバーンはジザーブ母艦ゼイワースに帰艦した。
そんな中、衛星学園で学生の失踪事件とその周辺宙域で艦船の失踪が発生していた。