王宮魔術師
グロウとリスティにそれぞれの技を教えてもらい
森で練習を繰り返すこと一週間がたった
縮地もアブソリュートも完璧に扱えるようになり、書斎にある魔法書もほぼ全て覚えてしまってやることがない
魔法書じたい少なかったこともあるけどな
今は、やることもなくただ森をうろついている
魔法も剣術も親を超えてしまっている
そろそろお金を稼いで出て行く方を考えた方がいいかもな
そこまで愛着があるわけでもないしな
今日は森で魔物でも探してみよう
魔物を倒してその素材を集めればお金になる!
この森で魔物にあったことはないが
「『探索』 対象魔物…」
魔法、探索は指定した物の位置を探る無属性魔法だ、が
「魔物…いねぇじゃん…」
そうか、考えてみればあったことがないのだからいない可能性もあるな
しかも近くに魔物がいるような所にリスティやグロウが出て行かせるとも思えない
なら、旅立ち資金はどうしようかと考えながら帰途についた。
「ただいま戻りました。」
結局いい案はなにも思い浮かばず家に着いてしまった
「おかえりなさいアルス」
そう言いながらリスティが笑顔で出迎えてくれる
「はい、父さんわ?」
「まだ帰ってないのよ…変ねぇ…
こんな小さな町の見回りなのに遅いわねぇ」
「そうですか、確かにおかしいですね…いつも夕方には帰っているのに…」
リスティの言うとおりこの町の大きさは、一周しても三十分もかからないほどだ
見回りにでていったのは、昼過ぎ
寄り道していたとしてもいつも二、三時間で帰ってくるはずなのに
「ただいまー」
玄関でそうこうしているうちにグロウが帰ってきた
「あなた遅かったわね?」
にっこりと恐怖の笑みを浮かべながら言うリスティ、怖い。
「ち、違うぞ?客を連れてきたんだお、おい入ってきてくれ!」
ガチャリと音を立て扉が開いた
「初めまして、王宮魔術師のファインです。」
そこに佇む女性は、赤みがかったストレートヘアーを一つに結び凛とした空気を持つ女性がいた
まぁ、ただのポニテだが
「あら、初めまして妻のリスティ、クゥイントです、どういったご用件ですか?」
凄みのある笑顔だ
帰りが遅いから心配していたところをこんな若くて美人な女をつけてかえれば怒るのも当たり前か
頑張れグロウ
「いえ、里帰りに来ていたところグロウさんにうちの息子の魔法を見てもらえないか?と言われてついてきたのですが、ご迷惑なら帰りますが?」
「まてまて!王宮魔術師なんて滅多にいないし、頼んでみたら少しの間なら教えてもいいと言ってくれたんだ!王宮魔術師ともなればアルスにも良い経験になるだろう?」
「まぁ、そうゆうことだったのですかアルスのためだったのですか…
ごめんなさいね貴方…」
「いや、いいんだよわかってくれれば」
ははっと乾いた笑みを浮かべながら冷や汗をながしている
少し凄まれただけなのにものすごい焦りようだ
きっと昔なにかあったに違いない…
俺もリスティを怒らすことわしないでおこうと心に決めた
にしても王宮魔術師か
この世界での一般的な魔法の技術がわからない以上もしかすると俺の力がばれてそれが認められてしまうと
王宮に連れて行かれるのは間違いないだろう
最近優秀な魔術師を集めているとゆうし
ここは、やんわりと断っておくことが得策!
「父さん、気持ちは嬉しいですが王宮魔術師様に僕のような子供の魔術を見てもらっても時間の無駄になるだけですよ?」
「ははは、大丈夫だよアルス、実はファインの親とは旧知の仲でな当然その娘のファインとも顔なじみでこころよく引き受けてくれたんだぞ?」
「い、いえしかし中級魔術もまだ満足に使えていないのに見てもらうといっても…」
「大丈夫です、時間なら余っています少し魔術を見るくらいなんてことはありません。」
ぐっ
まずいこのままでは魔術を見せなければならない
初級魔術を見せたところで俺の実力がわかるかどうか解らないが
万が一があるかもしれない以上みせたくない
「いいじゃないアルスすぐお庭に行きましょう、お願いしますファインさん」
「ま、まってください!」
さぁさぁと俺を強引に庭まで押して行くリスティ
くっ
ここまでくればもうやるしかないできるだけ下手くそな魔術を見せるしかないぞ!
「ほら、アルス簡単なものでいいんだ…そうだなぁ、ファイアボールあたりでいいからファインに見せてみろよ、もしかしたら王宮魔術師になれるチャンスかもしれないぞぉ?」
ニヤニヤしやがって!
冗談じゃない
もしそんなことになれば、迷宮やお宝探しに行けないじゃないか!
見せるしかないか…
状況が魔術を使わないことを許さない
「…わかりました」
しまった、詠唱なんてもう覚えてないぞ…
無詠唱が凄いことなのは俺でもわかる
まずいぞ…
「…?どうしたのアルス?もしかして詠唱忘れちゃった?」
「っ!実はそうなんです!教えてもらってもいいでしょうか?」
「ふふふ、まだまだ勉強不足ね詠唱は、炎よ我が手に集い敵を撃て、よやってみて?」
リスティナイス!
これで初級の魔術の詠唱も覚えられていない奴だと思われたぞ!
「わかりましたでは、いきます!炎よ我が手に集い敵を撃て!」
手から炎が浮かび空に向けて放つ
「どうだファイン?っつてもただの初級魔法だけどな」
「そう、ですねこの町にいる間たまに彼に魔術を教えてみてもいいですか?」
「それは、こちらからすれば至れり尽くせりだが…いいのか?王宮魔術師のお前に見合う給金なんてだせないぞ?」
「いえ、給金は要りません
個人的に彼に魔法をおしえてみたいのです、そろそろ帰らせて貰います
また明日正午にうかがいます」
そういってファインは帰って行った、が
今のを見て明日から魔術を教えるだと?
まずいな…まさか見破られたのか?
だとしても理由がわからない…
クソ!俺の目標を邪魔させてたまるか!




