翔吾
お願いします
俺は、転生してこの異世界にやって来たみたいだ
カン!カン!
転生し生前の翔吾としての意識が目覚めたのは、ついこの前の十歳の誕生日のとき
それまでアルス・クゥイントとして生きてきた記憶だけが残っている
ガン!
「こら!集中しろアルス!」
グロウの木剣に俺の持っていた木剣が弾き飛ばされる
「すみません父さん」
「どうしたんだ?最近おかしいぞ?」
「いえ、なんでもありません」
「そうか、何かあればゆうんだぞ?今日はここまでにしておこうか」
そういって父は道場を出て行った
正直翔吾としての意識が覚醒した時に
身体能力が急激に向上し、騎士として剣術の腕前がそこそこのグロウにも負けることはない
だがなんとなく父としてのプライドがありそうなため毎回負けてやっている
木剣を片付け今度は母リスティのところに向かう
魔法の稽古だ
「今終わりましたよ母さん、今日はなんの魔法を練習します?」
リスティは椅子に腰掛けて魔術書を読んでいた
「そうね、基礎魔法はアルスもできてきたから今日は治癒魔法を練習しましょうか」
そういってにっこりと微笑むリスティ
生前のクソババアとは比べものにならないほど美しい母、アルスとしての記憶がなければ甘えたふりをして豊満な胸に顔をうずめていただろう
「はい、治癒魔法の基礎といえばファーストヒールですね」
「そうよ、詠唱は覚えてる?」
「彼の者に癒しを与えよ、ですよね」
「完璧ね、じゃあ一緒に詠唱しましょうか」
「はい」
母に魔法の稽古をしてもらっているが意識の覚醒とともに魔法の技術も向上していた
詠唱などしなくとも、だいたいの魔法は詠唱を覚えた段階で無詠唱で行えるのだ
リスティには無詠唱で魔法を行えることを隠しつつ、魔法の稽古も終わった
稽古が終われば自分の時間だ
なぜ死んでこっちの世界に転生したのかはまったく思い出せないが
思い出せないものわ仕方が無い
家から出て行き魔物がいる森へとこっそり向かう
クゥイント家はド田舎な村の領主だ
といっても騎士とゆうお家柄だから領主をまかされているだけのようだけどな
森に入り魔法の練習だ
この世界には、迷宮とか魔王とか魔法道具とかそんなものがたくさんあるのだ
だからさっさと自分の強化をして冒険にいきたいと思っている
リスティやグロウには悪いけど早めに出て行かせてもらおう
無詠唱で風を指先に纏わせ軽く指を振る
それだけで数メートル先の枝でさえスッパリと切れてしまう
次に火の玉を目の前に浮かべて自身の周りをくるくる回し、水の玉をだし火の玉を打ち消す
準備運動はこんなものでいいだろう
水を手のひらに凝縮し剣の形に変え、なおかつ刃の周りの水を高速回転し切れ味を格段に上げる
回っている最中水が飛び散っているので
濡れるのが難点だな
のちのち修正していくとしよう
向上した身体能力で水剣を軽く振る
「はぁ!」
水剣で木を切りつけると身体能力とあいまって豆腐を切るように両断してしまう
今度は離れた木に狙いを定めて水剣を振る
しっ!
水剣から水が飛ぶ、狙いを定めた木に深い切り傷をつけ水が弾ける
ふぅ、ウォーターカッターをイメージしたこの水剣はなかなか使えそうだ
主力武器にしていこう
魔法はコツさえ掴めばなんでもできるようだ
しばらく水剣で試行錯誤を繰り返した
そろそろ、あたりが暗くなってきたな
帰らなければ過保護な母がお怒りになる
ちなみに母には友達と遊んでいると言い訳をしているのだ
「ただいまー」
そう言いながら靴を脱ぎリビングに向かう
「おかえり、アルスいまご飯にするからね」
リスティがご飯を机に並べて行く
そんな対したものとゆうか基本的に極薄の飯しかでてこない食卓なのだ
いかに領主といえどこんな辺境じゃ飯もしれている
あぁ、白米と醤油、味噌汁が懐かしいよ
飯を食い終わると風呂だ
大きな桶にお湯を汲みその中で体と頭を洗うのがこの世界のふろだ
俺わ魔法で手からお湯を出せるので桶の中にお湯を貯めつつ、洗えるのだ
アルスとして生きてこなければ混乱しただろうな
誕生日の最中に生前の意識が覚醒し
翔吾としての記憶が戻った時にはパニックになったさ
それこそリスティを見て「これが俺の母親か!すげぇぇえ!」など
意味不明なことを言って騒ぎまくった
意識が覚醒したといっても、アルスと翔吾が別人で、どちらかが消えたわけではない
少なくとも俺はそう思う
一つになった、廚二っぽいがこれが正しい表現だな
アルスとして基盤ができていたから覚醒しても、生前の記憶が戻っただけ、とゆう感じだ
グロウ、リスティは生前の俺の親よりはいい奴らだ
生前のことは覚えているけど
死んだ時のことわ全く思い出せない
正確に言えば、死ぬ直前、死亡した原因がわからない
生前の記憶だといつも通りに部屋で過ごしていたのだが
なぜ死んだのかだけは思い出せない
そう考えていると
リスティの喘ぎ声が聞こえてくる
最近毎日だ、お盛んなことだな
この調子だと、弟か妹がすぐさまできそうだな




