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Why...  作者: 前田広大
2/10

No.1

『あの人』は、気がついたらそこにいた。すぐそばに。簡単に手の届くようなところに。

僕はずっと、彼女と一緒にいたいと思っていた。彼女の笑顔を、いろんな表情を、ずっと見ていたいと思っていた。

でも僕は、その感情がなんなのか、ずっとわからなかったんだ。いや、少し離れてしまった今でも、わかっていないのかもしれない。



あいつと最初に出会ったとき。その元気な少年に、とても親近感を抱いた。

動き回るたびに汗が元気に輝き、笑顔が弾け。一瞬俺は変になってしまったんじゃないかと思った。

近づきたいと思った。暗い俺にその元気を分けてほしいと願った。

あいつは、輝いていた。

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