いざ、冒険へ!
翌日、母さんに料理の件を話したら快く引き受けてくれたが、俺も手伝うつもりだ。
二人が仕事をやめるまでの二日間、俺と彼方も手伝った。まあ、食堂の手伝いだったから二人とは別だったが。ちなみに宿屋の食堂は外部の人もこれるからかとても人気で回転が悪かったらしいが、俺らが手伝ったら不思議と回転率が良くなった。母さんは家庭科教師として、料理好きとしての経験を遺憾なく発揮している。料理に至っては魔法よりも速いのではないか。まあ、料理に使える魔法を見たことがないけど。俺はホール、キッチンを手伝い、余裕があれば母さんの技術を目で盗むのを繰り返していた。どうせ作るならうまい方がいいに決まってる。母さんに聞けば教えて貰えるだろうが、細かいところは見て盗んだ方が達成感がある。
「1番さんb定食~」
「は~い。これ、2番さんのランチセットね~」
「あいよ」
「すいませーん」
「今行きます。」
数時間後…
「隠し味に……からしか。なるほどな…」
「お肉を柔らかくしてくれて、少しだけ風味もつくの~はい、これ5番さんね」
「見てるのバレてたか…」
「視線に気づかなきゃ困ってる生徒を見つけられないからね~」
そんなこんなで二日が過ぎ、旅にでる当日になった。彼方とラフィーニャは、暇を見つけては魔法の練習をしていたから、すっかり仲がよくなった。
「…よし、ラフィーニャ、飛鳥、彼方全員いるな?それじゃ、まずギルドに行くか。」
「ギルドって手数料とか取られるのか?」
「いや、基本的にはないぞ。依頼するときには取られるけど。」
「そっかじゃあ、登録で基本損はないな。」
案外ギルドにははやくついた。そこには、見知った顔があった。
「…お前は、ギータ?!」
「カナタ、二日ぶりだな。」
「知り合いか?」
「武器屋とかを案内してくれたんだ。」
「なるほど……あ、これ登録の書類です。」
「オーケー…ん?チーム名書いてないね~今決める?」
「あぁ…ちょっと話し合います。」
「ジョセフ…チーム名なんか決めるのか。聞いてないぞ。」
「すまん忘れてた。……ラジカルなんてどうだ?」
「名前の由来は?」
「ラフィーニャのラ、俺のジ、彼方のカ、お前は飛鳥だけど、ルールを守ったり、ルートを導くのが得意だからそこから取ってル。…どうだ?」
「…私…恥ずかしいけど…いい、気が…する」
「いいんじゃな~い?あっちゃんは?」
「俺だけ名前じゃないのは癪だが、いい名前だな。ロジカルを捩ったようにも見える。」
「よしじゃあ決まりだな。」
「オーケーチーム名、ラジカルね?書いとくよ。それじゃ、これがギルドの会員証だから、失くさないようにね?もし失くしたら有料だよ。」
「ありがとうございます。」
ギータに別れを告げ、町の門をくぐる。
「じゃあ改めてラフィーニャ、彼方、飛鳥、そしてこの俺ジョセフの四人で楽しい旅にしよう。」
「…はやく、行こ?」
「置いてくぞ、ジョセフ。」
「徹子ぉ~」
「母さん古い。」
「ひど~い」
「…まったく大変なパーティーだな。」
全員の口元には、笑みがこぼれていた。
ラフィーニャ「……あっちゃん」
飛鳥「…え?!ラフィーニャ、あっちゃんって呼ん」
ラフィーニャ「…呼んでない」
ジョセフ「呼んでただろ」
ラフィーニャ「…置いて…くよ?」
彼方「楽しいわ~」
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件名 スマソ
二日連続こんな時間に投稿してすいません。あとがきのお相手猫人さんです。自分でさん付けするのなんか不思議な気持ちですね。
さて、四人改めラジカルがようやく旅をしますね。ところでからしを隠し味に入れる肉料理とは一体なんだったのでしょうか。真相は私の空腹の中です。
誤字脱字があると思いますので、指摘よろしくお願いします。あとできれば感想も書いていただけたらモチベーションアップに繋がると思うのでそちらもお願いします。それではまた次回のあとがきで!
猫人