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プロローグ

一人の魔術師が、博物館に侵入した。そして、こういった。

「やっと見つけたのサ」

暗闇の奥で誰かが言った。

「確かにあいつが夢中になってたのもわかるのサ」

そのとき、扉が開いた。

「おい、そこで何をしている」

魔術師はやばいと思い、その王冠を手に取り逃げ出した。

「侵入者だ。捕まえろ」

警報がウーウーと鳴り響き、警備員が飛び出してきた。

「ここまで来たのに捕まってたまるかよ」

と言い、虹色に煌めくきれいな羽を広げた。

そして、脱出に成功した。が、王冠を落としてしまった。拾おうとしたが間に合わず、落ちて砕けてしまった。散らばった破片の居場所が分からなく、魔術師は慌ててしまった。そのとき、

「そうだ、良い事を思いついたのサ」

と不気味な笑みを浮かべて、高らかに笑い出した。


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