かけたかけら
掲載日:2023/05/26
ぽろってこぼれ落ちたかけらは
砂の色をしていた
手に取ると
ぼろって崩れて
風に吹かれて消えてった
かたんって音して落ちたかけらは
朱の色をしていた
眺めてると
じわり黒ずんで
硬い硬い石になった
ぽとって流れ落ちたかけらは
涙色をしていた
地に落ちると
黒く染み込んで
そのまま呑まれて消えてった
からんって鳴って転がったかけらは
不思議色をしていた
白くて黒くて
宇宙のようで
手にすると自分が吸い込まれてった
ぱりんっていって割れたかけらは
無色透明で
手を伸ばしても
どこにもなくて
割れたかどうかも分からなかった
残されてったぼくのかけらは
何色をしてるんだろう
触れようとしても
分からなくて
ここにいることだけは確かだった




