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詩❲心理描写-暗❳

かけたかけら

作者: 日浦海里

ぽろってこぼれ落ちたかけらは

砂の色をしていた


手に取ると

ぼろって崩れて

風に吹かれて消えてった


かたんって音して落ちたかけらは

(あけ)の色をしていた


眺めてると

じわり黒ずんで

硬い硬い石になった


ぽとって流れ落ちたかけらは

涙色をしていた


地に落ちると

黒く染み込んで

そのまま呑まれて消えてった


からんって鳴って転がったかけらは

不思議色をしていた


白くて黒くて

宇宙のようで

手にすると自分が吸い込まれてった


ぱりんっていって割れたかけらは

無色透明で


手を伸ばしても

どこにもなくて

割れたかどうかも分からなかった


残されてったぼくのかけらは

何色をしてるんだろう


触れようとしても

分からなくて

ここにいることだけは確かだった

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― 新着の感想 ―
[良い点] 人間は自分を認識しづらい 脆く崩れ・凝り固まり・呑まれて・吸い込まれる 嗚呼、こんな一面があったのかと気づき 今の自分を見つめても当然無色透明で 思い出だけに色はウツロウ かけて、落ち…
[一言] 色々なかけら達が登場して、とても興味深く読ませて頂きました。 それぞれの特徴を持つかけら達。 でもそれは、皆ぼくの中から生まれ出でたもの達であって。 私達はたったひとつの生物でありながら、沢…
[一言]  欠け落ちて、削ぎ落とされて、本質に気づくこともあるんでしょう。  欠け落ちすぎて、本質がなにかわからなくなることも。  大事なもの、欠け落としすぎて、わからなくなっちゃうのは悲しいですね…
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