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碧空の下で 028

「ジェシカ、やっぱり今日はほとんどの店が閉まっているね。」そのおかげか知らないが静謐な雰囲気がカナダの東から西まで広がっているのだろう。

「そうだよ、ジャスティン。今日と明日は休み。祝日だから。」

にしても、明日のどこが祝日なのか。

「明日?ああ、ボクシング・デー。」

格闘技にちなんだ祝日か。そんなわけじゃないか。そういうことではないようだ。

そういう思索に耽ることがあり、新聞を読むと、日本の国でテロがあった、と書いてある。どうやら、クリスマスを祝っていただけで、どこぞの宗教団体、それも名前を明かさぬ者が爆弾を投げつけたそうだ。それも日本を今や半分前後掌握しており、人々は慄いているそうだ。多彩な才能も潰されかねない。命だってそうだ。

 こうなると、アンドリューはもうカナダを舞台に原始人生活と決めていた。雪深くて、新たな発見がありそうだ。だが、遥か南の日本やアフリカも捨てきれなかった。

「しかし動物とか冬眠してるのだから…」

「人間はいろいろなもの食べられるから…」

「カナダが舞台だと、凍死する人が続出するぞ。」「そもそも、場所あるのか。」

まあ成立するだろう。―あとは全裸で行うことに対する理解が得られるかどうか。

 もちろんのことながら、公然猥褻罪に問われないようにモザイク処理は必須。そしてそのあたりのことを理解したアンドリューは、いよいよプレイヤーを募っていた。至極当然のことであるが、ジャスティンとジェシカは参加することは事実上の義務のようになっている。

 アンドリューがその後もリサーチを続けていると、日本にたまたまそれに使える場所が見つかった。大阪にそれはあった。新年が始まれば、早速開始することになる。

 2021年という跫音はそこまで迫っていた。年末特有の恒例のイベントという名の花火が上がるのも終われば、もうそこには新年という未開拓の地が広がっている。その土地を耕すのが全裸サバイバルである、とアンドリューは言う。

 




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