三}《x.●特異点》・《x.パル》
三}《x.●特異点》・《x.パル》
人のせいりようひんのかたちをしりたがる男がルナサアレ通りでひょうてきをみさだめていた
パルが完全週休二日制なのでいえでゴロゴロしていた
スケジュールを入れていない
マネージャーがしぶしぶみとめてくれた
なにも見えないなにも見えない
パルがかんせつしょうめいをつけた
きりきまれてなないろにかがやく死体がある
ものがはんざつにおかれている
ねおきの顔がしんごうきの上でしんごうきの上でしんごうきの上で
もうなにも見えない
「なんかつまらないなぁ~」パルが言った
にくをやいたフライパンが泣ける麻薬ってどこでも売ってる?
きいたはなしだと○○○○ってとこにちゅうかい人がいるらしい
パルがクローゼットのなかの首をくくるようのなわを見た
お父さんとお母さんがお前は強姦魔だ死んでしまえと言う
しめきられたカーテンがこうすいのにおいさせてるがほんとうはかびのにおいさせたい
「ちょっとさんぽにでも行こうかしら」パルが言った
パルのいえがとけてしょうしつした
パルがねまきのままでそとにだされた
「やね、しつれいしちゃう。こんなカッコのままレディーをうろつかせるなんて」パルが言った
441号線のカレー屋さんにパルのともだちのカメレオンがよく行っている
銅でできたパンケーキがまちのレンタルビデオ屋さんの息子をなぐり殺した
どうおもう?
コートは死にてむじゅんしかかんじさせないめいろだ
なぜここにいる? なぜここにいる? なぜおなじことをくりかえす?
「ああ、きたないきたない。どうしていきものってこんなにきたないのかしら。はき気がする生きているだけで」パルが言った
ココがなにもなかった
「そうよ、だってあの子とわたしはちがうもの」パルが言った
キリスト教系大学のにおいをかんじた人の血がみたい人の血がみたい
「だめよ動物さんいじめるの。だめよ」メガネをかけた幼稚園の先生が言った
パルがどこかのきっさ店でおちゃしようとおもってあるきだした
パルが目についた二階のきっさ店に入った
「いらっしゃいませ、なんめいさまでしょうか」メガネで細顔の従業員が言った
「三人よ」パルが言った
パルがせきにあんないされた
ヤギの大便と人の大便とミミズの大便がおなじであるとりきせつしてもだれもりかいしてくれない
ダイヤモンドが人を殺す魔石とすいみん薬だ
ひかりをはっすることがほんとうの人間のしょうめいとなるピカッ!
大陸間弾道ミサイルがががかすかなしかくじょうほうだけをもたらすかすみだ
うちゅうのしんりてきろんりのだんごをゾウがさんりんしゃにのることでしょうめいしてみせたのだ
パルがその喫茶店でゆうめいなデニッシュパンのうえにアイスクリームをのせたおかしを食べた
「かぎりないゆめ、ほんとうのげんじつなんてあるの。そんなのほんしつてきにはそうしつとかわらないじゃないの」パルが言った
「そう、わたしはなにかをさがしているの。でもそれがなんだったかもどこにあるのかも今はもうおぼろげ。だってぜんせのきおくだもの。わたしのぜんせは××××だった」パルが言った
らくがんがみずにとけてげすいろのじかんになる
公園とこうかしたでめい想するオフィスワーカーとショップ店員がいきかえる共産の十字架指標の悪魔植民地の強欲
ティーンエイジャー誌読んでる女の子たちがよってたかってドーナツを五十個食べた
サングラスの見たけしき
パルがねまきすがたでもかわいいかもとおもった
これが死者のコンサートライブだ
金づるのことばかり気にする女がセフレに愛想をつかした
あの人の子を生みたいあの人の子を産みたいそんな日のことはもう忘れてしまった
北湖袋の桜のうえられたみちのうち捨てられたゴミたちがない
パルがぶすくれている
パルが従業員を呼んでカフェオレをたのんだ
「かのじょは湖袋という町と一心同体なの。湖袋の死がかのじょの死なの。だから湖袋が死なないかぎりかのじょは死なないわ。不死身よ」パルが言った
それが大のとらえきれるものなのか
湖袋古本屋でエロ本をよだれをながしながらながめているホームレスがあなたではないと立証できるはずがない
パルがつくえのうえにたった
「ねえ! みんな聞いて! わたしのうたを!」パルが言った
パルがうたいはじめた
きっさ店の客たちがパルを見た
「おい! うるせぇ~ぞこのあま! なにやってんだ!」サングラスをかけた背広の男が言った
「うははっ。メンヘラ乙。リアルメンヘラ。写メ写メしよ~」メガネをかけておしゃれなTシャツを着た男が言った
「あのう、すみません。うたうならよそでやってくれませんか?」リュックを背負った三十代ぐらいの主婦が言った
メガネで細身の従業員がとんできた
「すみません、おきゃくさま。ほかのおきゃくさまのめいわくとなりますのでしずかにしていただけますか。これいじょざわがれるとたいせきしていただくことになります……」メガネで細身の従業員が言った
「わたしはパルよ! パルなのよ! なんであなたたちは動じないの?」パルが言った
パルがうたいつづけた
すらりとした店長の男が店のおくからあらわれた
「すみませんおきゃくさま。ほかのおきゃくさまのめいわくになりますのでたいせきしていただけますか?」すらりとした店長の男が言った
パルがうたうのをやめた
「……そう。わたしのさがしているものはここにはなさそうね」パルが言った
パルがきっさ店をあとにした
「あなたのさがしものが! みつかるといいですね……」メガネで細身の従業員が言った
「いや、きっとみつかるものではないわ。もうすでにもっているんですもの。でもおもいだせないの。肉体みたいなものかしら。わたしはふもうなたびね」パルが言った
セックスいぞん症のひまん女がコンビニでオレンジジュースを買う
パルがあきてきたつかれてきた
孤独の観察者がなまくら刀とよばれたのがもうむかしのことだ
パルがただみちのしたをあるきつづけた
あいつはなにをさわっている神か? くうきか? 生の閉塞空間が死者の学校といっていのきょりをとっている
やくしゃたちが東京芸術劇場前でカッパに変態する
パルがマンホールに足をひっかけてころんだ
パルの鼻がじめんにあたり血がでた
湖袋ルミネにちょっけい二kmの穴が開いた
どぅるんどぅるん
パルがなきだした
パルのなみだがあおくひかった
けものたちがつうこう人にむさべつにおそいかかる
天までのびた針葉樹がユグドラシルのしそんである
かがやくことばかりが地獄であると言える
「あかちゃんの名まえをわたしはおもいだせないわ。しずかなる闇、超人の名まえなの」パルが言った
アタッシュケースをもってくろいコートをきたエドウがあらわれたれた
「おまえはなにをしている。どこにいくつもりだ」エドウが言った
「あんたにはかんけいないでしょ。わたしはじゆうになったのよ! えらそうに言わないで!」パルが言った
椎名町公園でラッパーたちが老若男女に生きているあかしをきざみつける
マイナスドライバで有楽町線のかいざつがおとめのはじらいだ
「わたしはこどくなかんさつ者、たびのしょう人。死のつかい、亡霊でもある。おまえはわたしとかかわらないことなどできない。おまえだけがとくべつというわけにはいかないのだ」エドウが言った
ビキニみずぎをきた女子高生がものすごいはやさでざっとうをかけぬけすがたをけす
亡霊をみたことはあるか?
亡霊亡霊 鳥と虫と動物と魚といっしょに死者の学校にいるぞ
人はなぜ生きるのかなぜブリコラージュするのか?
西湖袋のいまはもうつぶれたラーメン屋さんのラーメンが死者の鎮魂をじつはしていたのだ
せいふくをすててたばこをふかす中退者がにくしみをなみだとかみ殺す
「おまえの兄はどうなったんだ?」エドウが言った
パルがエドウをにらみつけた
まわりのつうこう人がとつぜんたちどまってわらいだした
ワハハワハハワハハワハハワハハワハハワハハワハハワハハワハハワハハワハハワハハワハハワハハワハハワハハワハハワハハワハハ
パルが中指をたてた
「こんどそのことを言ったらあんたの口がもうひらかなくなるぐらいに殺してやる! 殺してやる!わたしの前からうせろ! このクズ!とんま!」パルが言った
エドウがパルのまえからさった
死者の学校が死者の民主主義ともイオマンテ・ブリコラージュともいい生と有と誕生の概念であるビズィ・ネラとたいりつする死と無と破壊のがいねんク・ヴォルタアである
パルがじたくをしょうかんするじゅもんをとなえはじめた
くらやみのなかでニワトリがなきながら四本足でかべをひっかく
地下一階のカレー屋さんのカウンターの二番目のいすがあおい人殺しの人そうがドリルであなあけるはずだった
豊島区郷土資料館のおくじょうから十三人がとびたってドイツのかたいなかシュツペングルをめざした
パルがじゅもんをとなえつづけている
湖袋ルナサアレ通りのホームセンターでごしん用の銃を買う
大麻すったやつを殺すしかない
大麻が人を火星にじゅうじゅんな人造人間にする
パルがセックスせずにこどもをうみたいとおもった
エドウがビズィ・ネラとク・ヴォルタアをつなぐ運動象=フォロウというアシュラ=人間だ
パルのじたくがしょうかんされた
パルがじたくにはいった
パルがじたくの本だなから日記帳をとりだした
パルがにっきちょうをひらいてなにかをかきはじめた
『私は一体何を求めているのだろうか。それがわかっていたならば私のじんせいはどれほど簡潔に綴ることができよう。私には赤子の頃の記憶がある。まだ幼年の兄が横になる私をただじっと見続けるというものだ。そのとき私は兄を影絵のように魔術的なものだと感じました。無論、その当ときの赤子の私がそう感じたというわけではありません。私の内に刻み込まれたその原風景は私のじんせいのかようなる所で現前し、分解され、一定の力を持ちはじめたということです。これはおそらく呪術の一種です。私は兄に呪術を食らったのです。ですがここまできてみるとその原風景の呪術というものは真実であり現実であるかどうか疑わしくなってきます。なぜならそこには父と母の記憶がないからです。それはあまりに不自然なのです。不気味ともいえます。もしかしたら私は乳児的サディズムを兄を影絵によって再生しているのかもしれません。私にもまだ私のことはわかりません。でもこれだけは言えそうです。私の探しているものは外宇宙になく内宇宙にあるということです』
パルがにっきちょうをとじた
「あ、ソフトクリームのキャラメルナッツぞえがたべたいなあ」パルが言った
ビリリというサイレンなって世界がわん曲するいしひょうじをした




