第七話:兄弟
お久しぶりです。侑人です!…じゃなくてY-Yです!!テスト、テスト続きで更新出来ませんでした。今回は侑人が隈元朋征に襲われる前の朋征と飛堂のやり取りの話です。
2日前の朝、隈元朋征は自宅で朝食をとっていた。すると、朋征の携帯が鳴った。
「兄ちゃんからだ。」
朋征は兄と二人兄弟だった。
兄の名前は輝一。輝一は自らを怪人128面相と名乗っていた。輝一は色々な人に変装して各地で殺人や強盗を繰り返していた。朋征は勿論輝一のその様な行為に反対していた。しかし、今では輝一にとって朋征は欠かせない協力者となっている。輝一は朋征に催眠術をかけていたのだ。朋征はその事に気付いていなかった。
「今日侑人を殺れ」
兄からのメールにはそう書いてあった。
朋征にとって輝一の命令は絶対だった。催眠術の効果で朋征は輝一の命令がおかしいとか、従いたくないとか思わなかった。ただただ命令に従うだけだった。
「分かりました。今夜実行に移します。」
朋征はそう携帯に打ち込み輝一にメールを返信した。
「さてどうするか…」
朋征は考えた。上手く人目につかないところで侑人を襲わなければならない。
「さてどうするか…」
もう一度朋征は呟いた。そのとき、あることを思い出した。
「そうだ。アイツに協力してもらおう…」
朋征は電話を手に取り、番号を押した。
「もしもし?こちらは飛堂。お前は誰だ?えっ朋征さん?これは失礼しました!すンません!申し訳ありません!心からお詫び…」
こんな調子で飛堂は延々と謝り続けた。
「まぁまぁ、今日はお前に頼みがある。実は兄さんに頼まれたことがあってな…」
朋征は飛堂に輝一に頼まれた事を説明した。
「そうですか…それなら学校帰りに後ろからそっと襲うのが良いと思いますがどうでしょうかね殺せというのは…やりすぎじゃないですか…」
飛堂は地元でも有名な不良だか、かなり丁寧な口調で(朋征に対しては)とてもまともなことを(たまに)言う。この時も、飛堂は侑人を殺してしまうことには反対だった。
「兄さんが言うことは絶対だ。協力出来ないのなら縁を切る」
朋征が言うと、飛堂は、
「分かりましたよ〜ちゃんと協力しますって!」
「僕が侑人を学校帰りに襲う。お前は倒れた侑人を倉庫へ連れていけ。そこでじっくりと苦しませて殺してやる…ククク」
朋征は飛堂に指示をした。
「了解しました。ではまた後で合流しましょう」
電話を切ったあと、朋征は準備に取り掛かった。
「侑人…かわいそうにお前は今日で終わりだ…この僕の手にかかってな…ククク」
その日の夕方、朋征と飛堂は侑人の通学路に潜んでいた。しばらくすると侑人がこちらに向かって歩いてきた。
「行ってくる」
朋征は隠れていた茂みを抜け出した。
「頑張って下さいよ。失敗しちゃあダメですよ?」
飛堂は後ろから声をかけた。
確認ですが、今回の最後の部分は、第四話の最後に続きます。隈元兄弟には隠された秘密が…?次回もお楽しみに!