第三話:英語
第一話でも書きましたが、初小説です。暖かい励まし、お叱り何でも結構ですので評価&感想をお願い致します
「ほらっ起きなさい!何時だと思ってるの?」
いつものように侑人は母親に起こされた。
「良い夢だったなあ。一生あんな風に友希弥ちゃんといれたら良いのに…」
そう思いながら侑人は自分の部屋を出た。下に降りると、父親と弟が朝食を食べていた。
「兄ちゃん何寝言言ってたの?『ゆきみちゃん〜一生一緒にいようね』って。なんかのダジャレかよ?それにゆきみって誰?」
弟が聞いた。すると母が
「友希弥ちゃんって小学校から一緒の子だよね?侑人、友希弥ちゃんの事が好きなんでしょ?」
と侑人に聞いた。
侑人は顔を真っ赤にしながら、
「そんなことないって!どうせ、葉典の聞き間違いだよ」
そう言って侑人は食卓を立った。歯を磨き、顔を洗い、制服を着替えついでに香水を付けて学校に向かった。
学校に着くと、クラス内は英語の時間にある小テストの話で持ちきりだった。
「お前、勉強してきたか」とか、
「あーうち小テストの存在忘れてた!どうしょう〜」誰もクラスマッチ選抜の話などしていなかった。
しばらくすると、三木が話し掛けてきた。
「侑人くん、今日の小テスト、満点じゃない奴は昼休み再テストするらしいよ。僕達、昼休みクラスマッチの選抜があるよね。満点取れなかったら選抜行けないよ…」
侑人は、
「満点取れなくても先生に選抜あるって言ったら大丈夫じゃないか?」
と言った。すると三木が、
「大丈夫じゃないよーさっき伊守先生が来て、『選抜ある人も今日の昼休みに再テストを行います。選抜に行きたかったら満点を取るのです』って言いに来たもん」
それを聞いて侑人は、
「よし、四時間目の英語まではまだ時間がある。満点獲れるように勉強しよう!」
と言って二人は勉強を始めた。
四時間目がやって来た。始まりのチャイムが鳴ると、伊守先生が、
「それでは告知していた通り小テストを行います。満点ではない生徒につきましては朝言った通り昼休みに小テストを行います。えぇ隈元君、あなた達クラスマッチの選手候補も今日の昼休みに再テストを行います。もっとも、満点取れれば話は別ですが。」
そう言うと、先生はテストの紙を配り始めた。
「制限時間は10分。では始め!」
先生の合図で一斉に紙が表に向けられた。侑人はホッとした。朝勉強したところがバッチリ出ていたのだ。
「止め!後ろから答案を集めなさい。今から私が採点をします。その間皆さんはプリントを用意したのでそれを解いておきなさい。」 数分後、再テストの合格者が名前を呼ばれた。
「中松君、大久保君、村多君、小村君……三木君、桟田(さんた…侑人の名字)君…」
やった!侑人は安心した。三木も合格だ。後は病院に行って学校に来るという悠琶が来れば…。その時、ガラガラと音がして教室の扉が開いた。
「こんにちは、悠琶君。」
「こんにちは。」
悠琶がやって来た。
「先程皆さんには小テストを受けてもらいました。あなたにも受けてもらいます。」
悠琶も小テストの結果は満点だった。
四時間目が終わり、給食の時間になった。侑人は給食を食べ終えると三木や悠琶と一緒に愛用のグラブを持って校庭へ向かった。普段野球部が使用しているバックネットの前に高嶋先生が立っていた。
「みんな集まったか?では選抜を始める」
そう言うと、侑人の手に力が入った。絶対にクラスマッチに出て友希弥ちゃんに良いとこ見せてやる…