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12月20日①
翌朝。
京は目覚めてあくびをした。
「…。」
いつもなら、幸が部屋へ起こしにくる時間だが、今日は違った。
今日から幸がいないのだ。
とりあえず京は、リビングに向かった。そして、テーブルの上に手紙がおいてあることに気付く。
京は手紙を読んだ。
”京くんへ
おはよう京くん。朝早くから出なきゃで行ってきますって言えなくてごめんなさいね。
朝ごはん、冷蔵庫に入れてあるからチンして食べて。
あと、あの魔法陣が描いてある紙だけど、くれぐれも失くさないようにね。まぁ、京くんなら大丈夫だと思うけど。
もし京くんに何かあったときは、アタシのコピーがなんとかしてくれると思うわ。
それじゃ、アタシ行ってくるね。これから頑張って!
幸お兄ちゃんより”
「…行ってらっしゃい…。」
京は静かにそう呟いた。