ユイ考案、着せ替え人形ニコ
※本作はギャグ・コメディ中心の作品です。
※倫理・制度・恋愛要素などは深く考えず、ゆるくお楽しみください。
夜のアパート。
缶ビールとジュースでゆるく飲んだあと、ユイが突然立ち上がった。
「よし、今のうちにメイクしちゃお!」
酔ったニコは、ソファに座らされるがままになっていた。
「え、なにするの……?」
ヒロは横目で苦笑する。
「完全に着せ替え人形だな……」
佐伯とノアはゲームに夢中で、画面から目を離さない。
サクラはニコの服を選びながら、せっせと準備を進めていた。
ユイはニコの耳元で小さくささやく。
「ノア君も、きっと見惚れちゃうよ」
その一言で、ニコの顔が一気に真っ赤になった。
「な、なんで!? う、嘘でしょ!?」
ヒロは小さくため息をつく。
「ユイのやつ、完全におもちゃにしてるな……」
しばらくして。
髪を整え、メイクを終えたニコが、鏡の前に立った。
そっと自分の顔を見て、小さく笑う。
「……可愛い……?」
周りからすぐに「かわいい!」の声が飛ぶ。
ニコは照れながら、声を潜めて言った。
「ノア君……どうかな?」
ゲームに夢中だったノアが、ふと顔を上げる。
ちらりと見て、もう一度見た。
無表情のまま、少しだけ近づく。
「……ニコ」
「な、なに……?」
ノアは真顔で言った。
「……ニコ、一緒に落ち着ける場所行こっか」
部屋の空気が一瞬止まった。
ヒロは眉をひそめた。
「じ、冗談だよな……?」
ノアは首を傾げた。
「え? 休憩所の多い場所の方が合理的かなと思って」
「言い方ァ!!」
ヒロのツッコミが部屋に響く。
サクラとユイは笑いをこらえ、
佐伯はゲーム画面を見ながら肩を震わせていた。
今日もアパートには、
どうしようもなく平和な笑い声が流れていた。




