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【番外編】俺のノアちゃんデート大作戦

※本作はギャグ・コメディ中心の作品です。

※倫理・制度・恋愛要素などは深く考えず、ゆるくお楽しみください。

ついにこの日が来た。

ノアとの“ご褒美デート”の日だ。


店の売上が下がり始めたとき、俺は自分なりに動いた。

ノアを守るためにできることを考え、コネを使った。

あの日から、俺はできる範囲でノアに投資を続けた。

その成果として、今日のデートがある。


妄想は勝手に膨らんでいく。

リムジンで移動。手には百本の薔薇。

シャンパンも用意してある。

周囲の視線など気にしない。俺は英雄だ――そんな気分だった。


そして現実。


ノアは相変わらず無表情だった。


銀色の非常食を取り出した瞬間、思わず腰が引ける。


「……それ、食うのか?」


俺の薔薇もシャンパンも、完全に背景だった。


目的地は貸切のプラネタリウムだった。


ノアはパンフレットをじっと見つめ、俺の説明にはほとんど耳を貸さない。


心の中で「どうして俺のデートプランはこうなるんだ」と思う。


それでも、星空を見上げるノアの横顔は不思議なほど美しかった。


(星じゃなくて、お前を見てるんだけどな)


上映が終わると、ノアがぽつりと言った。


「もう一度、見たい」


俺はすぐにスタッフへ追加料金を渡した。


ああ、俺は今、守護者なのか、支配者なのか分からない。


その後、高級レストランへ向かった。


フルコースを注文し、ノアにも勧めたが、ノアは平然と非常食を取り出した。


銀色のパックを開ける様子は、まるで俺への挑戦のようだった。


「一口だけ味見させろ」


俺が言うと、ノアはわずかに頷いた。


口に入れた瞬間、衝撃が走った。


木や粘土のような味だった。


それでも嬉しかった。


ノアと同じ空間で、同じものを口にしている――それだけで、妙に胸が満たされる。


帰り道。


ボロアパートの前にヒロが立っていた。


(あいつ、またノアに馴れ馴れしく話しかけやがって)

(……羨ましい……)


心の中で小さく毒づきながら、ノアは振り返らずに右手を振った。


今日一日は、完璧なご褒美デートだった。


だが、心のどこかで分かっている。


ノアという存在は、自分が思っているよりずっと“普通”ではない。


この先も、振り回される未来しか見えない。


それでも胸の高鳴りは止まらなかった。


ノアと過ごした一日が、あまりにも夢のようだったから。


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