大学に来たら、美少女奴隷(本物)が土下座してた!?
※本作はギャグ・コメディ中心の作品です。
※倫理・制度・恋愛要素などは深く考えず、ゆるくお楽しみください。
コンカフェが改装で一週間休みになると聞いてから、ノアは見事に堕落していた。
昼過ぎまで寝て、起きたらベッドでスマホ。
気が向いたら煙草を吸い、またゴロゴロ。
「なあ、ノア。家で転がってても暇だろ。一緒に大学来るか?」
俺の誘いに、ノアは面倒そうに視線だけ寄越す。
「まあ、暇つぶしにはなるか」
即答かよ。というか、暇つぶし扱いなのが地味に腹立つ。
問題は服装だった。
いつものジャージで大学に連れて行ったら、確実に目立つ。
仕方なく、コンカフェの客からもらった服――どう見ても女物だが、サイズは妙にぴったり――を着せることになった。
「……大学に女装で行く奴、普通いないからな?」
「合理的。目立たない」
「目立つわ!」
だがノア本人は一切気にしていない。
涼しい顔でキャンパスを歩く姿は、やたら様になっていて、余計に腹が立った。
大学の正門近く。
やけに人だかりができている。
「うわ……なんだ?」
中心にいたのは、子高とその取り巻きのグループだった。
地面には女の子が土下座させられ、顔を伏せたまま泣いている。
嫌な予感がした。
そして、その予感は外れない。
「……奴隷か」
俺が小さく呟くと、ノアは鼻で笑った。
「くだらない」
「なんとかならないのかよ」
「関わるだけ無駄。効率悪い」
相変わらずの効率理論だ。
反論する間もなく、教員がやって来て騒ぎは解散になった。
授業中も、俺の頭から朝の光景は離れなかった。
一方ノアは、俺の教科書と参考書を並べて黙々と読んでいる。
「なあ、それ楽しいか?」
「こっちを読む方が効率いい」
……もういいや。
二限目は友達の佐伯も一緒だった。
佐伯はノアを見て感心したように言う。
「すげえな。真面目だな」
「真面目っていうか、効率厨っていうか……」
俺の大学生活は、この時点ですでに平穏から外れていた。
この効率厨が、とんでもないことをやらかすなんて、この時の俺は思ってもみなかった……




