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第46章 新たな人生を生きる勇気

和子も諦めていた時に、リンパエステの情報が入り、若さと美しさを取り戻した。それだけでも、世間の風が変わった。身体が健康になったら、病んでいた精神が正常に戻った。今さら事業を始めるつもりもないが、案外リンパのエステは楽しかった。リンパエステの大会に出て、審査員特別賞も頂いた。目が不自由な和子のために先生方が特別に配慮をして下さり施術者の資格を取得することが出来たからだ。そのダイエットの大会に2年続けて出ることができ、華やかな舞台に立って拍手をもらったら、涙が出て来た。頑張っていたら、誰かが手を差し伸べてくれる。こうして、エステティシャンの道に進んでいたら、ある時バス停の近くでヘルパーさんがチラシを見つけてくれた。視覚障害者の就労支援を初めて知った。見学に行ったら、軽作業とビジネスに必要なスキルを教えてくれるというので入所した。就労支援所に通所しだして、仲間が出来た。知らなかった情報も得て、好きな本を無料で自由に読めるようになった。視覚障害者用の音声パソコンなどを練習して企画書くらいなら書けるようになった。スマートフォンを使って、LINEも使えるようになった。

スタッフも寄り添ってくれるので小説も書けるようになった。舞台の台本も、PR原稿も自由自在に書くことが出来た。

そうなると頼まれた【ネオジャパネスク】の依頼を受け、【世界に羽ばたくジャパンエンターテインメント】の公演を大阪HEPのホールでやるお手伝いをすることとなった。頼まれたというのもあるが、何より自分がやってみたかった。インバウンドとかで大阪城に吉本興業がホールを作っていたし、沢山の観光客対応のお土産やエンターテインメントが求められているとの情報があったが、本当にそうなのか?ゲスト出演の韓流スターから見た日本舞踊と忍者、そして和洋楽器のコラボの伝統文化の感想が聞きたかった。これだけのメンバーが出演しているのだから、知人友人親戚だけでも超満員になる筈だった。場所も若者が集まるファッションビル。1か月以上前から館内に貼ってくれると言っていたのに、1週間前に行ってもポスターは張られていなかった。初お手合わせなのでちぐはぐした所も色々あった。タイからわざわざ長谷川氏が観に来て下さり、豪華な花束を贈ってくださったのには驚きと共に、大感激。しかも、第5回タイのジャパンエキスポ改めバンコク日本博に出演依頼を頂くことが出来た。第3回ジャパンエキスポの時にはロックバンドをプロデュースしたのだが、大好評だったので、令和元年という年に

舞台を頂けるというのは何か運命的なものを感じた。日本でも新しい天皇に変わり、同じ年にタイの王様も変わった。仲の良い2国が祝賀ムードいっぱいの時に、またオープニングを飾れるとは何て光栄なことだろう。

やまとふみこ師匠は一度もタイに訪れたことがないのだと言う。初めてのタイ。行くと、珍しく買い物に夢中。目が肥えている師匠にはシルクやお洋服が安くてお洒落なのでハマったらしい。もちろん、オープニングは奉納舞の一人者らしい威風堂々とした威厳のある本格的なもので、主催者から絶賛された。若い頃から外務省の依頼で国賓として海外で踊ってきた師匠ならではの実力。令和とタイの新しい王様に変わった年に招かれたのも意味があるのだろう。奉納舞は神様に捧げる舞で、ダライラマや昭和天皇もご覧になったことがある神聖な踊り。若い人々の目にはどう映ったのだろうか?日本から出店している若い女の子たちは感動してくれていた。ふみこ師匠の後は【ネオジャパネスク】と次女の共演。第一回のオープニングを飾った時とはメンバーが変わったが、若くて躍動的で会場は一気に盛り上がった。残念なのは、全盲になったので舞台の雄姿は見ることができないことだ。しかし、会場にいる人の拍手や声で舞台の成功は、手に取るようにわかる。2日目の3回目に「舞台を温めてくれ」たと喜んでもらえたロックバンドの【odd five】と人気上昇中の【ガールズロックバンド】が出演。どこでこの情報を知ったのか?会場は若者で溢れていた。ロックなど、この年まで好んで聞いたことはない。ウルサイだけだと思っていたのに、何度か聴くうちに慣れたというか、良さが分かって来る。何でも、先に嫌がらずトライすると世界が、また開けて来る。ロックバンドとの出会いがなければ、全盲の和子は舞台のプロデュースをすることを諦めていたことだろう。音楽は好きだった。いや、全盲になってからは、音楽が心にエネルギーを満たしてくれた。



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