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その名は『イシュトリア』

「ハルトさん!見てください!街が見えます!」


 リカの興奮した声が聞こえてくる…

小高い丘を超えると、そこから先は下り道になっておりその先に中世ヨーロッパ風の街並みが見えた。

見える建物はいずれも現世の記憶には一致するものがなく,周囲の風景も見慣れない場所だった。

 時刻は夕暮れ時であり、そびえる山の中に沈む夕日が幻想的な光景を作り出していた。

その反対にはうっすらと2つの月が浮かんでいた。


「異世界と聞いていたが、本当なんだなぁ…」


 異世界といえば魔物とか出るのではと心配だったのだが、この街道は常に聖水が散布されており,魔物の出現はほとんどないと言われたが……その通り何も出てこなかった。


「以前はこんなに走ったらすぐに息が上がってたんだが……若さって凄いなぁ」

「前の晴人さんも素敵でしたが、今のハルトさんも……かっこいいです!!」


 リカの視線の先にいるハルトは、やや幼さを残したような顔つきをしていた……

異世界に転移するにあたり二人はその見た目も変化しており互いの呼び名も『ハルト』『リカ』にする事にしたのだった。


「自分でも、まさかこんな事になるとは思わなかったよ」


 2人は、あの後のことを思い返す。













『面白そうね……それ二人でやってみない??』

「「えっ?!」」


 真っ白な光に包まれた2人はその眩しさに目を閉じた。

一瞬の浮遊感の後,気がつくと、2人は真っ白い部屋で椅子に座っていた


「あれ?ここどこだ?」

「晴人さん、怪我が…」

「あれ?痛くない…」


 先ほどまで感じていた手足の痛みは何も感じない。

むしろ以前よりも元気な気がする。


『あなたたちの怪我は治療させてもらったわ……だって恩人だもの』


 2人の目の前には、透き通るような肌に輝かんばかりの金髪のこの世の者とは思えない絶世の美女が座っていた……


「もしかして神様とか女神様とかそんな感じでしょうか?」

『その認識で間違いないわ』


梨花が恐る恐る尋ねると、その女性は自身が女神であると肯定した。


「梨花ちゃん詳しいね…」

「この状況で考えられるのは、異世界転生とかそんな感じですよね?」

「異世界転生…?」

「晴人さん…働き過ぎであんまりそういうのに興味無いですもんね」


 彼の部屋をよく掃除していた梨花は、晴人の部屋に娯楽と呼べるものが無い事を知っていた。


『まずはお二人に感謝を』


 そう言うと、目の前の女神様は頭を下げた。


「いやいや!そんな恐れ多い…むしろこちらが感謝したい位ですよ!助けていただいてありがとうございます!!」

「それでどういう状況か説明していただいても?」


 まずは現状把握、これ大事、『報告・連絡・相談』の重要さは身に染みてわかっているつもりだ。


『本当に真面目な方ですね?わかりました……一体何が起こっているのかを説明させていただきます』


 女神様の説明によると,この世界を構成する様々な物質の中に「マナ」と呼ばれる物質があり、いろいろな世界を循環して世界の均等を保っているのだと言う。

 ここ近年、その循環がうまくいっておらず、今回神々の手により強制的に循環させることになった。

だがそこで、新米の女神が手順を誤ってしまい、ほんの1滴、マナをこの世界に溢してしまったらしい。


「それがあの地震ですか?」

『はい…』

「ちなみに、その新米の女神様と言うのは…」

『はい…私です…』


何とも言えない雰囲気になってしまった。


『本来、地上に落ちたマナ一滴で大陸が1つ吹き飛んでしまう事すらあり得るのです…事態を重くみた私達は落下地点を極限まで絞り込むことで、被害を最小限に抑えようとしました』

「つまりあのモールが落下地点だったのですね?」

『はい、貴方達の世界では、何らかの原因で施設が爆発を起こして、多数の死傷者が出るはずでした』

「へぇ〜…ん?はずでした?」

『ええ、晴人さん、梨花さん…本来貴方達はモールの救助活動をする事なく、お店の人達を誘導して、今も生存する筈でした…貴方達がモールの救助活動を行ったことで、大きく未来が変わってしまったのです』

「え?何か余計な事をしてしまったのですか?」

『いいえ、その逆です…本来は爆発と崩落に巻き込まれて、数千人の死者が出る予定でした…しかし貴方達のお陰で怪我人こそ出ましたが、死者は出なかったのです……』

「へ、へぇ……」


 何とも実感のない話だった……

ただ、自分は…自分の大好きな、あの店とあの街の人達を守りたいと思っただけなのだが…


『こちらを……』



 女神様がテーブルに手をかざすとテレビ画面の様なウインドウが現れた、そこには事故のニュースが流れていた。


『…施設内より爆発が起こり多数の怪我人が出ましたが今の所は死者は確認されていません』

『原因は何だったのですかね?』

『現在確認中ですが…複数箇所からの爆発が確認されており、地震が原因とした事故の可能性が高いと見て捜査が始まっております…また、現在救助活動に参加していた隣接する店舗の『店長 佐々木 晴人(・・・・・・・・)』さんと従業員の『山野 梨花』さんの2名の安否が確認されなおらず依然と捜索活動を……!!崩落です!再び地下へ建物が崩落を起こしました!』


 現場の様子が映し出されており見慣れた風景や人達が一瞬、写りこんだりした。


「今のおやっさんじゃなかった?」

「あゆみさんも映ってましたね……晴人さん『店長』って言われてましたよ?」

「ははは…恥ずかしいなあ……」

 

 画面に映り込んだ同僚を見て二人は楽しそうに笑った……

それを見た女神様は一層、表情を曇らせた。


『……その代わり…貴方達が犠牲になってしまいました…あの状況では、貴方達を救う方法がありません……環境的状況や生物学的状況を見ても、お二人が生存する可能性が限りなくゼロなのです…』

「あー……まぁあの状況では仕方がないでしょうね……」

「でもそれならみんな無事だったって事ですよね?よかった……」

「晴人さんは相変わらずですね……」

『……なので!今回,神々は貴方達に感謝の意味を込めて、異世界に転移してもらいたいと思います』

「まぁ…そういう事なら……折角ですからその異世界転移とやら…ぜひお願いします」

『はい!お任せください』


 こちらが承諾の意を伝えると女神様は力こぶを作った……


『まず,これからお二人が転移していただく世界は『イシュトリア』と呼ばれる世界です……文明レベルは中世、魔法と魔物が存在する世界で、お二人の認識ではファンタジーな世界と思っていただけたらわかりやすいと思います』


「ファンタジー…子供の頃に遊んだRPG的なものでいいのかな?」

『概ね問題ありません……そこに転移してもらう為にまずお二人の体を治療させていただきました……それに伴い魔力適正を持たせる為に肉体的に全盛期である20歳に設定しています』

「それで晴人さんがかっこよくなっているのね」

「え?20歳」


 突然、目の前に鏡が現れた。

そこに映る自分は、間違いなく20代の頃の自分だった。

梨花も少しばかり若返っているのだが…そんなに見た目が変わっていない……これが……若さ……か………


『次に、あちらの世界には、『スキル』と呼ばれる技術が存在します…魔法的な力により自身の情報を閲覧することが可能なの……「ステータス」と念じてみてください』


「ステータス」


 すると、目の前に透明なタブレットのようなものが開いた



佐々木 晴人


年齢 20


種族 人間

レベル 4

生命力 250/250

魔力 2500000/2500000

精神力 2000/2000

スキル 『言語翻訳』 『病気耐性』 『収納。』



ーーーーーーー



山野 梨花


年齢 20


種族 人間

レベル 2

生命力 150/150

魔力 450/450

精神力 1500/1500

スキル 『言語翻訳』 『病気耐性』 『収納』 『清潔』 『消臭』 


ーーーーーーー


 自分達の情報が表示されていた…


「何か魔力だけ非常に数値が高くないですかね?」

「そうですね。ここまで高い数値の方は私も初めて見ます…しかしこれは晴人さんが今後生活する上で必要なものだとお考えください」

「なるほど…」


 ふと隣の梨花のステータスに目をやる。

梨花と目が合うと彼女の顔がほんのりと赤みを増した。


「な、何ですか…晴人さん…」

「!!いやっごめん…個人情報だよね?」

「べっ、別に晴人さんになら見られても構いません…これからは一緒に乗り越えて行かなきゃだし……」

「…そうだね…僕の情報も共有しておこうか…」

「……はい♡」

『……話を進めても?』


 女神様は何処となく居心地の悪さを感じながらも女神様は話を続けた。


『…さて、生活する上で、基本的な部分として言語翻訳 病気体制 収納のスキルを付与しております。

これら3つのスキルは、生まれついてのもの…と言う扱いになります、特に収納についてはレアなスキルですので『鑑定』されない限りは、バレる事はありませんが…収納の容量が特大サイズになるような人物は、承認や流通を担うものにとっては喉から手が出るほどの存在となりますのでご注意ください』


 ちなみに、個人的な荷物が処理できる程度の小サイズの容量のスキルを持っている人物は結構存在するらしい。

容量さえバレなければ大丈夫みたいだ。


「……梨花ちゃんには僕には無いスキルがあるよね?」

「……乙女の嗜みです」

『…乙女の嗜みですよ…』

「あ、はい…」


 そこは深く追求しない方が良さそうだ。


『続いてあちらの世界では15歳になると発現する『ギフトスキル』と言う存在があります……では、こちらのスキルオーブに触れてください…お二人に最も適したスキルが与えられます』


 目の前に浮かんだ水晶のような物体に、2人は手をかざす。


『梨花さんのスキルは…『料理。』『工作。』ですね…』


『晴人さんのスキルは…『召喚。』ですね』


「梨花ちゃん二つもあるんだ…凄いね」

『いろいろとこちらの世界で経験をされていたことが反映されているのだと思います…』


 女神様の説明による『料理』は素材の状態を鑑定、把握し、過食可能な部分を適切に調理加工できる技術である。

その素材に適した調理法や味付けが頭に浮かんでくるらしく、それなりにレアな能力のようだ。


『工作』は手先が器用になり、様々な小物を加工したり、改造できたりする。

また、経験を積めば拠点を構築したりする『建築』などに進化する事もあるらしい…梨花ちゃんは意外と有能なのかもしれない。


「僕の「召喚」とは…」

『んー?「必要なものを召喚する」と、ありますねぇ…』

「それは例えば武器の様な物質だったり…とても強い召喚獣の様な生物…といった感じですか?」


 こういった話に疎いハルトに代わって梨花が質問する。

もしも自分一人だったら話が全く進まなかっただろうなーと晴人は彼女が一緒にいる事に安堵した。

ふとステータス画面に表示される『召喚。』に何か違和感を覚えた晴人はその文字をタップしてみる……すると画面に新たなウインドウが開かれ……


『閲覧権限がありません』


と表示された……自分のスキルなのに?更に違和感が増してしまった。


『…ええと…『必要なものを召喚する』としか説明できないみたいです』

「なるほど…では実践してみましょうか…「召喚」!!」

『……使用者の役職情報の整合性を確認中……確認中……確認確認…中…確認……確認』

「ん?何も起こらないね?もう一度……『召喚』!」

『使用者の役職情報に問題発生…最新情報収集中………確認完了…過去情報『副店長(アシストマネージャー)』を更新……最新情報により『店長(ストアマネージャー)』に更新……ただいま最適化中です…残り時間8時間26分23秒…』

「…最適化中…だって」

『あれ?おかしいなあ……』

「「……」」


  そう言えば新米の女神様だった。

 とりあえず、検証は後回しにする事にした。

……これは女神は勿論、その他の神々も気がつけなかったのだが……

スキルが使用者情報を確認するためデーター上の情報を確認したのだが…正規データーでは『副店長』とあるのだが、最新の映像に映る使用者の情報は『店長』とされており些細な混乱が生じていた。

最終的には最新の情報である『店長』との判断を下すのだが、過去に例を見ない状況に緊急最適化のアップデートを実行したのだった。

この事が、今後大きな事件を引き起こすのだが、まだそれは誰も知らない。


『では!とりあえずこれからの生活する上でお小遣いを渡します!』

「えっ?いいんですか?」

『そんなにたくさんじゃなくって心苦しいのですが…… 1週間は何もしなくても生活できると思いますがそこから先は何とか生活する術を確保していただきたいと思います……』


手渡された皮袋には、色が違う複数の硬貨が詰まっていた。


あちらの世界の通貨は、1ゼニ= 1円

5円、50円、500円、5000円の概念はなく

1ゼニー硬貨が鉄貨で作られており、10ゼニー硬貨は銅貨、100ゼニー硬貨は銀貨、千ゼニーが金貨、一万ゼニーが白金貨となっている……日本ぽくてみんなに優しい設定だ。


『最近では魔導通貨が流通していて、ギルドカード使って魔力決済ができるようになっていますから早めにギルドカードを手に入れて利用することをお勧めしますよ』


 ファンタジーなのに、意外に便利ですね…

この辺りも梨花ちゃんが詳しそうなので任せようと思う晴人だった。


 『さて…お二人のスキルから、今後の方針を簡単に説明しますね』


 女神様の説明によると、梨花のスキルを使えば、料理人や建築、細工士、道具士など、生産系の仕事にありつける可能性がある。

晴人は召喚の能力がどんなものかによるが冒険者として依頼をこなして、日銭を稼ぐ方法が一般的な方法である。

召喚が強力な武器や召喚獣を呼び出すものなら高位のパーティーに所属することも可能だ。


「アルバイトの様なものか…できれば定職について安定した生活の保障を確保したいところだが……」

『お二人ならそれもいずれはそれも可能でしょう………』


 そんな二人を女神様は優しく見つめた。










「よし、次!身分証はあるか?」

「いいえ、今日初めてこちらに来たもので」


 街の入り口では、衛兵によって身元確認が行われている様だ…女神様の説明によると、ギルドに登録していればギルドカードと言う名前の身分証明書が発行されるらしい。

冒険者ギルド、商業ギルド建築ギルド、様々な職業に特化したギルドがあるらしいが、必ずどこかのギルドに登録をする必要があるらしい為、特に職業を持たない平民は市民ギルドに登録する様だ…日本で言う役場の様なものらしい。


「では、一人当たり100ゼニーで仮の身分証を発行しよう…この代金はギルドで登録した際、仮の身分証を返納する事で返却されるから無くさない様に」

「はい…」

(女神様の説明によると、1ゼニーが日本円で1円と言っていたな…手数料としては妥当なところだな…)


 そう言って、衛兵は腕に巻くブレスレットのような紐を2つ手渡してくれた。

ハルトとリカがそれを腕に巻きつけるのを見ると、衛兵は笑顔向けてこういった。


「ようこそ冒険の街シャクテンへ」








 街の中に入った頃には、すっかりあたりは暗くなっており、ギルドへの登録は明日にすることにした。

 

「ハルトさん、あそこですね」

「成程……『小春亭』そうだね…」


 衛兵さんに教えてもらったお勧めの宿を見つけ2人は中に入る…

中は奥に食堂を併設したカウンターになっており、この時間はそこそこ賑わっているようだ。


「いらっしゃい!食事かい?それとも泊まりかい?」


 ちょうど通りかかった宿の女将さん風の女性が声をかけてきた。


「とりあえず泊まりで……食事をする事も出来ますか?」

「大丈夫だよ!メリー!客だよ!カウンターを頼む!」

「はいにゃー」


 厨房の中からエプロンをつけた女性がカウンターにやってくる……まさかっ!!


「いらっしゃいませにゃ…こちらにお名前の記入をお願いしますにゃ」

「…ネコミミ……」


 しなやかなブラウンの髪をポニーテールに結んだ女性の頭には、ピコピコと動く猫耳が存在した…よく見れば、背後ではくねくねとしっぽのようなものが動いている。


「獣人が珍しいですかにゃ?」

「ああ…すいません…獣人の方と会うのは初めてでして…」

「??猫獣人は割とポピュラーな種族だから…そんな事を言うお客さんの方が珍しいですにゃ…」

「あはは…すっごいど田舎から出てきたもので…」


 出された宿帳に名前を記入する…こちらの世界では『ハルト』と『リカ』と名乗る様に事前に決めていた。


「ご夫婦ですかにゃ?お部屋は一部屋で構わないにゃ?」

「いえ!私達は「はい!お願いします!」ってリカ?」

「なんですか?ハルトさん何か問題でも?…(ハルトさん?女神様にもらったお小遣いも節約しないとすぐになくなっちゃいますからね?)…何か問題でも?」

「何で二度聞いたの?……いいえ…ありません」

「では二人で一泊食事付きでお願いします」

「はいはーい お二人様、前金で5000ゼニーお願いしますにゃ」

「とりあえず先に食事ができないかな?」

「すぐに準備するから待っててにゃ」


よく考えれば、二人とも何も食べていないなーと、今更ながら空腹を実感した。


「お待たせしましたにゃ」


 メリーさんの案内についてゆく…目の前でフリフリと揺れる尻尾から目が離せないが……はっ?!コレってハラスメント案件では?!恐る恐るリカに視線を向けると彼女も尻尾に夢中の様子だった。

 案内されたテーブルに座ると、とりあえずはオススメを二人分注文した。

暫くしてやって来たのはパンとサラダと白身のムニエルのようなものにスープとりんごのようなデザートが付いていた。

一人2500ゼニーで夜と朝ごはんが付いているのなら意外とお得なのでは無いかと考えながら食事に意識を向ける。


「知っているようで知らない……未知の食材ちょっと楽しみです」

「そうだね…いただきます」


二人してパンに齧り付く……


「もさもさしてる」

「…味気ないですね…ベーカリーコーナーのパンが懐かしいです」


 気を取り直して、ムニエルを食べる…勢い良く口にほおばると衣はさくっとしてあげ立てであることが理解できた…

白身であろう魚もふんわりととして最高である……最高であるのだが……


「塩気が欲しいな」

「マヨネーズでもいいです」


 これはこれでいいのかもしれないが……美食大国日本生まれの二人には物足りなく感じる……あの感触には塩分がどうしても必要だと感じた。


「塩が欲しいな……今朝あそこの陳列台に補充したあの青いキャップのやつ…塩が召喚できたらいいのに」


そんなことをつぶやいた瞬間、脳内に声が響いた。


『最適化が終了しました……個体名『塩』を召喚しますか?』

「えっ?あっ、はい」


 とっさに返事をしてしまった


 すると、ハルトの手のひらに、小さな光が集まりいつもの見慣れた青いキャップのガラス瓶に入った塩が手の中にあった。


「えつ?…ハルトさん、それ」

「召喚できちゃった」

更新日未定で連載します。

更新する場合は土曜日の18時を予定します。

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