4月15日②
「あの引っかかったボールどうやってとるべ?」
クソガキ集団のうちの一人が仲間に呼びかける、すると即座にクソガキ集団が集まった、この迅速さも体育の集団行動の授業のたまものだろう。
「おれに任せろ!」
そういうとキャップを付けた元気そうな少年が、手に持っているボールを木に引っかかったボールに向かって投げつけた。
こんな時の常套手段だな、もう一つのボールをほかのボールに当てて落そうとする、俺もこいつらくらいの頃よく木にひっかけては、そんな対処をしてた。
まぁだから、どうなるかもわかる
「あ、やっべ」
そう、投げたボールが木に引っかかるんだね。
「ちょっと、これじゃ遊べないじゃない、のぼって取ってきてよ、男の子でしょ。」
「で、でもおれ…」
一緒に来てた女の子に詰められ、ボールを投げた少年がたじろぐ。彼は木に登れないのか、かわいいところもあるじゃないか。
「しゃーないな」
俺は立ち上がり、ガキどもがいる木の下まで向かうと、複数のガキから何者だ?という目で見られた。
「ガキども、みてろよ」
「キリッ」という効果音がないのがさみしいが、多分格好つけられた。みろ、さっきの女の子だって俺に
「…」
…あらまびっくりして黙ってる。
ただ、無策でここに来たわけじゃない、
俺は手でギリギリつかめる枝をつかむと、木の出っ張りに足を引っかける。
そう、俺は経験から気づいていた。
手でつかめる枝と足を置けるでっぱり、これさえあれば…
「おお、」
そう、簡単に手でつかんだ枝の部分まで体を持ってこられる。
「お兄さんすげー」
これには多くのガキどもが、俺を褒める、あの女の子もやっと俺に向き始めた。
ここまでくれば木の枝が多くある場所だ。ジャングルジムの要領で、木の上を移動できる。
ジャングルジムも小学生のころやったことある人も多いだろう、慣れれば運動神経なんてなくっても、ひょいひょい移動できる。
そんなこんなで、俺は引っかかった二つのボールを木の下に落とした。
落したボールは先ほどのキャップの少年と、責めてた女の子が取りに行った。
「お兄さんありがとー」
「あんた、あのお兄さんが簡単そうにやってた木登りもできない木登りもできないのね」
「うるさい、学校からもダメって言われてるし、やったことないんだよ」
学校で禁止なんだ、だからできないのね、最近の子って何かと禁止多くて大変だねぇ。
俺はそんなことを考えながら下に降りようとする、それにしても木に登るなんて、社会から切り離された浪人生活からは考えられないことで、小学生に戻ったようだ。
小学生時代にも数回やったなぁ木登り、あの時はあいつと…
「あ…」
そういえば二つ思い出した。
一つは枝がない上空1.5メートルほどの高さの間を飛び降りなければならないこと。
そして二つ目は…
「ど、どうしよ…」
俺はこの最後のちょっと飛び降りるのが、めっちゃ怖くて苦手だったということ。
浪人生はイメージです。なったことないので