4話目「マジですか。」
この世界では本が貴重である。
おとん曰く、
「知ってるか〜本っていうのは、高いんだぞ〜俺達じゃ手も出ないんだぞ〜」
と、酒が入っていたからかグチグチと本(の値段)について語られた。
しかしおかん曰く、
「でも最近は、いくつかの安い本を村で共有しているのよ。興味があったら村長に頼んでみる?」
と、おとんの酒を没収しながら言ってた。
モニトは本が大好きである。村に本がが来てから、暇さえあれば読書をしている。
「今度は何を読んでいるの。」
「古い聖典だよ。見る?」
「聖典…」
聖典=宗教≒ヤバそうな気配
(マジですか。)
"過激派"、"泊外"、"宗教戦争"、etc.
嫌な想像が頭を回る。
「えっと、大丈夫?」
「大丈夫だよ。問題ないよ。」
今はそう思うしかないか…
「そういえば、もうすぐ4歳になるけど準備はできてる?」
「準備?何の?」
「何って、教会へ行く準備だよ。」
「教会…?」
「もしかして知らないの?」
「4歳になった子供は、近くの教会で名付けをしてもらうんだよ。」
…ナンだって?
「司教様に"たましい"をみてもらうんだって。」
「そしてその"たましい"に合った名前を付けてもらうんだよ。」
オイオイオイオイちょっと待て。