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ふぉーみー  作者: にわか雨
妄想と現実
2/5

2話目「いつもご飯作ってくれてありがとう。」

異世界転生をしてから4年。


産まれたての頃に比べたら、ここでの暮らしにもだいぶ慣れてきた。


それにしても、


「本当に異世界なんだな…」


"真っ赤で丸い豚"、"怖い魔物"


後者は実際に見たことがないから、もしかしたら比喩かもしれないが。


しかしそれを抜きにしても、ここが現実世界とは言えないことは確信している。


"中世ヨーロッパに出てきそうな建築物"、"肉体労働多めのルーティン"


「二人共お疲れ様。ご飯できてるわよ。」


「ミラ、もうそんな時間か。」


「今日は少し奮発しちゃったわ。期待しててね。」


「ああ!お前も今日は早く家に戻るぞ。今日はご馳走だぞ〜!」


「うん。」


そして何より、


「あ〜美味い!美味すぎる…!」


「うふふ、頑張った甲斐があったわ。」


「お母さんありがとう。」


「まああなたまで!お母さん嬉しいわ〜」




(…言えない。)


(お世辞にも美味しいだなんて、言えない…!)


"お世辞も言えない味のご飯"


前世の食文化が恵まれているからかもしれないが、それにしても不味い。




(でも言えない。)


(毎日欠かさずご飯を作ってくれるおかんに、)


(聖母みたいなこのおかんに、)


(「このご飯不味い」だなんて言えない…!)

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