結末
私は納得して書きましたが、人によっては『どうなのこれ?』と思うかもしれません。
ダメだったら引き返してください。
さて、その後どうなったかというと。何も起こる事はなかったし私もすぐに行動を起こすことをしなかった。
それってどうなの、なんて思うかも知れないが本当に何もなかったし、しなかったのである。
もしかしたら夫は義母に詰め寄られていたのかもしれないがそれが私の耳に入ることはなかった。
何もない平穏な日常であった。だが、日に日に夫への不信感が増していった。
だってそうだろう、他人に渡すはずのものを堂々と私に渡してくるのだから。きっとあの調子で私に普段から嘘をついているのだろうと疑っている。それは本当のこと?誰かに確認しても大丈夫?四六時中そんなことが頭を占拠した。
しかし、世間体が気になって離婚という選択肢を選べなかった。旦那が不倫をしたわけでもないし、何か法を犯して捕まったわけでもない。これで私が離婚という選択をしたら私の方が『それくらい許してあげなよ』なんて周囲から言われるかもしれない。
だが、日々積み重なる不信感とストレスにどんどん気分は落ち込んだ。そして、睡眠不足や味覚障害といった体調不良がでるようになった。
こうなってようやく夫といることによって自分の体調が不調に追い込まれているのだと思えるようになった。そこまでになってようやく別居という選択をした。
どうやって別居したのか、なんてことはない。自分に疾患が見つかったので迷惑をかけないために当面の間別居したい、なんて言ったら即OKだった。嘘ではあるが病気の私を支えたいとか思わないのか、なんて事が頭をよぎったが言わなかった。
そうして得た一人暮らしは快適だった。よく眠れたし、食事を美味しく食べれるようになった。やはり、あの夫と暮らすことが私のストレスで不快の原因だったのだと実感した。病めるときも健やかなるときも共に支え合うのが夫婦なのかもしれないが、片方のせいで病んでしまった私は、私たちは夫婦なのだろうか。
そんな夫でも私は離婚という選択は頭にはなかった。あんなにも不信感を抱え夫を信用できなくなってもだ。
ただ、不倫という一線を越えたら離婚するんだろうな。そうしたら夫を不審に思う原因になったこのアクセサリーだって売り飛ばせるのに、なんて。