天を撃つ
なにもない場所に打たれた一つの点
こぼれ落ちた一つの雫が
いしに弾けて散ったのか
その先を見たくて一つの穴を
壁に穿ちて散ったのか
微細に穿たれた小さな点か
潜り抜けられる大きな穴か
点でありながら円でもあって
円柱でもあり円錐でもあり
作られたのか
造られたのか
描かれたのか
書かれたのか
流れる空間を穿つ一点は
時には音のようでもあって
弾けるスタッカートのような
疾駆の抜けていくような
刹那を感じさせる何かも
一瞬を穿つ点のようで
ただ一点を貫き通す
意志のようなものでもあれば
並べ重ねて作り上げる
意思のようなものにもなって
この瞬間も数多広がる
点の中にわたしたちは居る
数多ある点の一つの
わたしたちが世界を創る