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師匠の考え真似てみます!  作者: まりも
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2話 魔法の練習

 さてと、これで俺も勇者になれた。が、あくまでC級。そう能力の判定がほとんどAランクってだけでギルド内ではあくまでC級...あくまでC級...あくまでC級!!どうやったらAB級に上がれるのか聞くの忘れた。まいっか。次ギルドに用がある時にでも聞こうかな?


「あの。すみません。図書館への生き方って知らないですか?」

「すみません。図書館で何できるんですか?」

「それは魔法の勉強ですよ!」

 すごい興奮してるな。

「すみませんが俺は知りません。でも俺その図書館に興味あるので、探すの手伝ってもいいですか?」

「もちろんですよ。それでは改めまして、僕はファミルともうします。あなたの名前は?」

「俺はチヒロ。よろしく。」

「あとすみません。僕敬語苦手なのでため口でもいいですか?」

「もちろん。いいよ」


 一緒に探すとは言ったもののファミルだって図書館探しに苦戦したから俺に道を聞いたんだよな?なら俺が加わったところで図書館探せんのか?

「見てチヒロ。あの馬に乗っていこうよ。」

「うう馬?」

 戸惑う俺でした。まあ現世で馬なんて乗ったことないしね。

「もしかしてチヒロ馬乗ったこと無い?」

「まあ俺の家貧乏だしさ。」

 この嘘で誤魔化そうとして乗馬代0円だったらファミルにシバかれそうなんだが。どうか神様この嘘をファミルに信じさせてくれ。

「ごめんチヒロ。何か悪いこと聞いちゃったね。」

 俺は分かったことがある。ファミルはマジで裏表のない優しいイケメンだった。モテるんだろうなー。

「いいんだよ。元々俺が貧乏だって言い出したんだしさ。」

 俺はそう言うとファミルの手を取った。

「これで仲直りな。」


「百リズルだって乗馬代。お金無いなら貸すけど。」

 俺は即答で...

「貸してくれ。」

「即答だね。」

「即答だよ。」

「ってうかこの世界はお金の単位リズルって言うの?」

「そうだけどどうかしたの?」

「いや、何でも無いよ。」

 俺は平然とした顔で人生初の馬に乗った。


数分後

「風が気持ちいいな。」

「うん。風は気持ちいいけどチヒロ、そんなに後ろ見ながら優雅に馬乗ってていいよ?」

「どういう意味?」

「そんなに知りたい?」

「当たり前だろ。知りたいよ。」

 俺は唾をゴクンと飲み込んだ。

「チヒロ前だよ。まーえ。」

「ん?前?ってうぁ!」

 何でこんなとこに岩が置いてあるんだよ?

「まあ近道してるだけで実際は道として整備されてないからね。」

 何で整備されて無いのにこんな道知ってんだろ?

「ついたよ。ここが図書館みたいだけど、噂では三階でての建物で一階が図書館、二階がなんでも屋、三階がホテルになってるらしいよ。」

「なんでも屋って何が買えるの?」

「そりゃなんでもだよ。なんでも。食べ物、武器、土地だって買えるって噂なんだよ。」

「便利だな。」

 コンビニみたいな物かと思ったけどちょっとちがったな。

「早速だけど中に入らない?」

「よし。入るか!」

 俺らは声を揃えて図書館に入った。


「まって中ヤバくない?お城かよ?」

「本当にね。」

 図書館って言ってたけど現世で見た図書館とは比べ物にならないくらいでかいし本の冊数もハンパじゃないな。その本の中で俺はひときわ大きい本をみつけた。

「王国の歴史書?なんだこれ?」

 この本の中に書かれてあることは驚くほどに悲惨で残酷なものだった。


約十万年前

 ミラー王国領主の勇者とそのとなりの国バルテノ王国領主の魔王の間で戦争が起こった。あまりにも悲惨なものだった。ただひたすら敵国の人々を殺すばかり。

 戦争に生き残った人々は皆

「あの国は悪魔の国だ。呪われている。」

 と、両方の国の人々が言い出しだ。

 そして現況の勇者と魔王が死んだことで終戦。ミラー王国とバルテノ王国は平和条約を結んだ。

 だがある日、ミラー王国の二人組がバルテノ王国に仕事で行くことになった。するとその二人は仰天した。なぜならバルテノ王国はミラー王国に比べはるかに発展していたからだ。しかも資源まで豊富だったのだ。その事を知ったミラー王国はすぐにバルテノ王国に軍隊を投入した。

 そして今に至る。 END


「なあファミル。この国の名前って?」

「バルテノ王国だけどどうかしたの?」

「いいや、何でも。」

「なら早くチヒロも魔法の練習しようよ?」

「おおう。」

「まずはこれしようよ。ファイヤーって技。火炎魔法の初級呪文。ほらせーの。」

 俺らは声を揃えて

火炎ファイヤー

 出来た。神様に頼んで手に入れた力は嘘じゃなかったのか?

「何でチヒロは出来るのに俺は出来ないんだよ?」

 慰める言葉が見つからない俺でした。

「ドンマイ?これからこれから。」

 ということなのでこれから魔法の修行します。


一日目

 今日はこの世界の攻撃手段にについて調べ、有効な攻撃手段を探すことにした。まずこの世界には火炎属性、水属性、風属性、氷結属性、聖属性、闇属性の六つの属性の魔法。そして眼球、身体などを強化するスキルなどがある。また剣、槍、弓などて物理的な攻撃の仕方もあるらしい。


二日目

 今日は火炎属性の魔法を覚えようと思う。でも数が多いから上級魔法だけをチャレンジする事にした。上級魔法の中でも一番強い技は、火炎光線ファイヤーレイって技らしい。だからその技を中心的に練習しようと思う。


三日目

 今日の火炎属性の火炎光線ファイヤーレイは習得出来た。だから今度は水属性を練習しようと思う。水属性の一番強い技は、水感電ウォータースパークらしい。この技水と電気一緒に使うとかえげつないな。水感電ウォータースパークも光線のような軌道らしいが火炎光線ファイヤーレイと違って物に触れると物凄い勢いで爆発するそうだ。あぁやっぱりえげつない。


四日目

 何かもう疲れた。ギルドに帰ります。


 ギルドに帰る途中にモンスターと遭遇して火炎光線ファイヤーレイで倒したんだがどうも光線じゃなくて炎の玉だったんだがな?なんでだ?

 「はへ?なんじゃこりゃ?」

 ビックリして変な声が出てしまう。

 この謎能力の正体はこれか?って、わかんないんだけど。でもすごいな。これ技を繋げたり、分解したり、威力を倍にもできる。こんなスキルなんて本に載って無かったよな?なら取りあえず「合成」と呼ぼう。やべー。この新スキル的なものマジ興奮する。一発撃ちたい。周りの人に被害の出ない場所無いか聞いてみるか。

「あのー。すみません。ここらへんでとても広くて周りに被害の出ない場所ってあります?」

「ならトレーニングルーム使えば?君もトレーニングルーム使うの?使うなら十本勝負でバトルしようよ。」

「いいですよ。でもトレーニングルーム使った事が無いけどいい?」

「ならランク戦も知らないな。説明しよう。ランク戦とはABC級に上がるためにギルド内で行う勝負。この勝負はチームランク戦と個人ランク戦がある。今からしようとしてるのは個人ランク戦ってわけね。あとB級に上がるには六千ポイントA級に上がるには一万二千ポイントいるから。ちなみに俺は三万ポイント。このギルドで、一番ポイント高いアルメルだから。よろしく。」

「分かりました。俺チヒロてす。」


個人ランク戦スタート

 よくわからん内にスタートしたが取りあえず合成したいな。まずは火炎光線ファイヤーレイ水感電ウォータースパークを分解してから

火炎ファイヤー感電スパーク...」

 んで威力も上がられるからな。取りあえず五倍で

五倍クインティー

 俺の出した火炎の中に電撃がはしる。

「おいおいちょいまてその技知らんぞ?だが舐められても困るな。四段強化!」

 するとアルメルが持っていた剣が四段階に光り一気に火炎感電ファイヤースパークをよけて俺を切り刻んだ。


第二戦目スタート

「俺もやられっ放しはイヤだな。」

 なんて呟いたのもつかの間、右手から出した光が全身が包み左手から火炎光線ファイヤーレイがとんできそうだった。

「合成!!シールド五倍クインティーからの五十防壁ごじゅうぼうへき

「は?おかしいって。何で火炎光線ファイヤーレイ防げんだよ?」

「何となく?」

「でも火炎光線ファイヤーレイを防げただけで勝ったと思わないほうがいいよ。」

 っん?何で?


「個人ランク戦終了結果。アルメル10チヒロ0。」


「いやー。いろんな攻撃を時間差で打ってくるのはキツいな。しかも上から攻めてくるとか頭おかしいかよ?」

「えっへへーん。しっかり修行したからな。」

「俺今度から師匠ってよびますね。」

「おおいいぜ!」

 なんてたわいもない話をしていたのだが...


「緊急召集。緊急召集。直ちにギルドにきてください。」


「あらら。上層部がお呼びな訳ね。」

 こうして平凡なチヒロの修行は唐突に幕を閉じるのだった。


 

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