1話 異世界転生
この世界エンドロスには2大勢力があった。それが魔王とかつてエンドロスの四天王と侮られた男だった。
だがその2大勢力の戦いが終わることはなかった。ただひたすら戦い続けているのに失うのは民と豊かな土地ばかり...そして時は経ち彼らは寿命が尽きるまで戦い続けた。
だがこの無駄な戦いが終わることはなく戦場で2人とも無様に散っていった。
ー現代日本ー
「へ~。あの人気女優の東雲みのりさんが失踪したんですって。」
「最近は物騒な事も多くなってきたよな。」
俺はそんな家族の日常会話で目が覚めた。
「ヤバいヤバいよ~。遅刻遅刻する。っていうかもう遅刻してるし。はぁ、何でホント起こしてくれないかな?」
俺の名前は生野知彦。これでも「ちひろ」って名前です。只今絶賛遅刻中。だが俺は遅刻しても怒られないのだ。なぜかって?それは...
「生野また遅刻か。早く座りなさい。」
と。呆れられているから。
「は~い。」
軽々返事をして席に座った。
「うぉ!何だ?」
席に座った瞬間知彦の椅子から何やら怪しい魔法陣が知彦を取り囲んでいる。そしてきずくと...
「あなたは只今亡くなられました。」
うん。何故異世界では無いのだ?おかしいだろ?普通は異世界に突然現れた勇者ってかんじでキラキラのHappylifeを送る予定だったところだろ?っていうか何で死んだんだ俺?俺は椅子に座っただけだがな。
「どうやらあなたは結晶化した高濃度の魔源に耐えられなかったようです。早く死んだことを受け入れて私の話を聞いてください。」
「何だい?」
笑顔で女の人の方を見た。まさに紳士。
「気持ち悪いので不振な笑みはやめてください。話に戻ります。」
意気消沈した俺でした。
「話は、これから異世界に行ってもらうにあたっての特典です。さぁ、何でもいってください。」
「元の世界に戻してください。」
「嫌です。」
「嫌ですじゃないよ。なに勝手に天国じゃなくて異世界行き決めちゃってんのさ!」
「ですがあなたを異世界に連れて行く義務があるのです。」
「勝手に義務付けまでされてた。」
「っていうかあなたは結晶化した高濃度の魔源に耐えきれず死んだのに現世に戻せとは生き返らせろといってるようなものですよ?」
異世界にとばすのもある意味生き返らせているのでは?
「特典ですよね?どんなむちゃでもいいんですよね?」
不振な敬語を使い出す俺でした。
「なら、その異世界で最強になりたい。だけど魔族は嫌だから人間で。」
「では、必然的に勇者になることになりますがよろしいですか?」
「まぁそれはいいんだけど。ゆうs...やっぱいいや。俺は最強の勇者になる。」
「それでは決定ですね。それでは異世界の旅頑張ってくださいね。」
そう神様が言い残すと俺は謎の青い光に包まれた。
ー異世界エンドロスー
「本当に異世界にきちまったよ。何かの夢だと思ってたんだが。」
これからどうする?自称MMORPGプロ考えろ。こういうときはギルドだ!
数十分後
「まじでギルドないんだが。それに神様俺に物資何も無しかよ。せめて必要最低限の物資はゲームの世界では用意してあるだろうが。」
ギルドを探せないことを仕方ないと言えば仕方ないよな。だってこの世界の文字読めないんだもん。今考えれば相手に地球の言語が通じるかも分かんないし。人に聞くことも不可能かも...まぁチャレンジするけどね。
「あのー、すみません。俺ギルド探してるんですけどギルドの場所知らないですか?」
日本語があっさり通じるわけ...
「ギルドならそこの角を右に曲がったらすぐですよ。」
通じるんですね。何か神様ありがと。
ギルドに来たのはいいが何をする?日本語でも通じるって分かったから定員に勇者になるにはどうすればいいか聞くべきだな。
「おいテメー何舐めた口聞いてくれてんの?あぁ?」
「オメェがそんな偉そうにしてっからだろうが。俺は悪くねぇ。」
あらら喧嘩中だったのか。それじゃまた後で...とはならないから見学?でも俺は勇者になれる力を手に入れた。だからこいつらの喧嘩も止められる?でも部外者がノコノコ出ても意味ないよな。やっぱりやめて俺は見学しとこっかな。
何て考えていると二人は剣を抜き出した。やっぱり見てみぬふり出来ない!
「おい待てよ。ギルドで殺し合いなんて物騒な事やめてくんない?見てるこっちはマジ迷惑なんだけど。荒事にしたくないからさ、なるべく二人で終わってくれるのが一番なんだけど。もし止めないんだったら...」
俺の笑顔が消えて相手二人に精一杯の目力をかけた。
「オメェらまとめて叩き潰す。」
「はー?お前みたいなチビに俺が負けるわけねーだろ?」
「それはどうかな?」
俺は現世で見たヤンキー漫画のように戦った。ギルドには血が飛び散っていた。
「こ、こんなやつに負けるはずない。」
「それ負けた後に言う言葉?あなたちは負けたの。だからさっさとギルドから消えろ。」
ギルド中からは一斉に歓声が響き渡った。どうやらあいつらは他のギルドで最強と言われていた人達らしいのだ。それを俺がワンパンでノシたから歓声が上がったとのことらしい。
「俺こんなことしにきた訳じゃ無いんだけどな。店員さん。すみません俺ギルドに所属したくてきたんですけど。」
「でしたら、手に魔源を集めてみてください。その魔源の大きさがあなたの役職の目安になりますよ。っとその前に役職のご説明をさせていただきます。まず魔源の量がCランクの方は冒険者、商人、回復者、魔人の中から選んでくださいね。ちなみに魔人は魔源をもった人間。つまり魔法使いみたいなものです。次に魔源の量Bランクの方は、討伐術士、回復術士、魔神女性の場合魔女。この中から選んでください。先ほどと同じように魔神、魔女は魔源の持つ量の増えた魔法使いみたいなものですので悪人ではありません。魔源の量がAランクの方では勇者または前のランクの役職からですね。あと役職チェンジしたいときは能力アップしたらカードに現れますので、そうなったらカードの裏側から好きな役職を選んでくださいね。それではさっそく測ってみましょう。」
俺は集中して全身の魔源を手のひらに集めた。すると
「これほどとは。あなたには才能が有ります。これなら今からでも勇者になれるくらいの魔源をお持ちですよ。」
「なら僕勇者になりたいです。ってか、なります。」
「それでは、あなたの名前を教えてください。」
「名前ですか?」
「ええ、名前です。」
「チヒロです。」
「ありがとうごさいます。ちょっとまっててください。」
数十分後
「出来ましたよ。」
何が?俺に何の説明も無しかよ。
「これがチヒロくんのギルドカードですよ。」
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チヒロ C級 勇者
攻撃力 Aランク
魔源 Aランク
防御力 Aランク
魔法防御力 Aランク
身体異常体制 Bランク
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「右上が役職。上の真ん中がギルド内でのABC級で、どこにいるのか。そしてあなたの能力の判定結果です。
「初めっからこんな能力の人います?」
「普通はいないかと。」
ですよね....
「あ、忘れてた。ギルドは国に絶対一つ。なのでさっきあなたが倒した人も敵というわけです。まぁ、国の代表選手が出場して戦う大会でのことですけど。」
それはオリンピックか何かなのですか?と、聞きたいがこの人はオリンピックを知らないな。聞くのは勘弁するか。
「ちなみにその大会の代表選手はギルドから毎年選ばれるんですよ。」
「何か嫌な予感がするのですが。」
「ドンマイです。あと、このギルドには体力減らない。怪我もしない。すごい便利なトレーニングルームがあるんですよ。使いたいときは言ってくださいね。」
「分っかりました。」
「また困った事があったら言ってくださいね。」
「ありがとうごさいます。では俺はこれで。」
こうして俺の異世界HAPPYlifeは幕をあげたのだった。