悪巧み
テストやら文化祭やら合唱コンやら行事が重なってしまい、すっかり忘れていました。前半はコメントをもらったテンションで、後半は我に帰った状態で苦しみながら書きました。
久しぶりだったので登場人物の性格が少し変わっているかもしれません。
深夜 総合病院内
病院の受付も終わり、夜間対応と一部の人間を除いて全てが寝静まった深夜、咲奈が診察を受けた石山医師の診察室に二つの人影があった。
一人はこの診察室の主である石山医師、そしてもう一人の影は咲奈の母親である織幡 咲苗であった。二人は真剣な様子で話し合っており、咲苗からは普段のフワフワとした感じが消え、厳しい表情で話をしていた。
「つまり、咲奈は能力の持ち主だという事?」
「ハイ、検査の最中に注意して見ていたところ、首の裏側 うなじの辺りにハッキリと紋章が浮かんでいました」
"能力者は体の何処かに紋章が現れる"それは能力者に関わる人間なら誰もが知っていることだ。
つまるところ、ソレを知っていた咲苗は"そっち側"の人間だったということである。もちろん自分の子供には隠していたが。
「わざわざこんな時間に呼び出したのはその話をする為だったの?」
「そう言うことになります。ただ、分かっているのは能力者だという事だけなのでどのような能力なのかはまだ分かりません」
「そう…ランクが低ければあの子も平穏に暮らせるのだけど…」
能力者は能力の出力、汎用性、機能性などを見てD〜Sの五つのランクに分けられる。しかし、少し能力を見たくらいではどの程度の能力を持っているのかを完全に把握できる訳ではないので、結局の所ただの目安にしかなっていないのが現状であった。
だが、たとえ目安だとしても大まかなランク分けは出来ている為、ランクの高い能力者は政府によって常に動向を注視されていた。
「それと、咲奈さんの目の不調に関してですが、現状で見つかっている全ての障害のどれにも当てはまらない症状なので恐らく能力に関係しているものと考えられます」
「目に関係する能力かしら…それなら能力を抑えることが出来れば…」
「それに関してはこちらでも解決策を考えたので結果が出次第連絡します」
「わかったわ、取り敢えず今日はこれで解散ね」
外を見れば薄っすらと空が明るくなっている。
早く家に帰らなければ子供たちが起きてしまう、それまでに帰らなければと咲苗は急いで家路へと向かったのだった。
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アレから早くも二週間、病院での検査の結果はまだ出ないらしい。前世では特に目が悪いといったこともなかったので眼科には行かなかったが、これは流石に長すぎる…と言いたいところではあるが私の場合は特殊な事例に入るだろうから二週間くらいはなんの問題もないだろう。
そんなことをうだうだと考えながら父の部屋から引っ張ってきたプログラミングについての本を読みふける。
プログラミングに関しては最近になってから興味を持ち始めた。私は特にAIの作製について興味を持っている。自動で物事を判別し対処する、高度なAIともなれば人間と会話をある程度成立させることも可能である。この技術が進化すれば人間の代わりに仕事を任せることもいずれ不可能ではなくなるだろう。
「咲奈〜咲奈〜起きてる〜?」
そのようなことを考えながら本を読み進めていたところ、何かデジャブを感じるような呼びかけがかかってきた。
何事だろうか?
今更ですが私は田舎民なのでセリフに方言が混ざっているかも知れませんがその場合はご指摘お願いします。
m(_ _)m