転生しました
短いです。
夏休み明けのテンションで書いたので続くかもわかりません。
突然だが、皆さんは転生というものをご存知だろうか?
宗教的なもので言えば輪廻転生。最近の流行で言えば異世界転生や並行世界への転生などがあるが、基本的には一度死んだ人間が何らかの要因によってもう一度生まれ直すことを指すだろう。
異世界転生などのテンプレとして、転生して生まれ変わった際に俗に言うチートと呼ばれるような強力な能力を持って産まれる事が多いようである。
よくある話の中では、こうして強力な力を持った転生者は様々な事件や出来事に関係し、徐々にその頭角を現していくというのが一般的だろう。
さて、転生という議題について幾らか話をしてきたが、今回何故私がこのような話をしていたかというと、
「咲奈ー、葵ーご飯の時間ですよー」
「あうー」
「だー」
その転生というものを私自身で体験してしまったからという理由に他ならないからである。
その日、私は偶然会社の前で一緒になった後輩と共に夕食を済ませるという事になり、後輩と共に居酒屋などを物色していた。
「先輩は何か食べたいものはないんすか?」
「いや、私には特に希望は無いな」
「そうっすか、なら俺のオススメの店があるんすけどどうっすか?」
「ならそこにするか」
「わかったっすよ、案内するっす」
「頼む」
そう言うと後輩は私を先導して道を歩きはじめた。
だが、しばらく歩いた場所で事件は起こった。
「おい」
「どうしたんすか?先輩」
「あの車、様子がおかしくないか?」
「え?」
私達の視線の先にはフラフラと蛇行を繰り返す大型トラックがあり、非常に危なげな軌道を描いていた。
危ないなと思いつつ遠目に見ていると、その大型トラックが急にこちらへ進路を変えて猛スピードで突っ込んできた。
「なっ、危ない!」
「えっ?うわあ!」
とっさに後輩を突き飛ばしたが、その代わりに私が車に轢かれてしまった。
一瞬の浮遊感の後に体全体に広がる激しい痛み、おそらく私は跳ね飛ばされその後落下したのだろう。
「先輩!」
後輩が慌てて救急車をよぶが、恐らく間に合わずに私は死ぬ。自分でもはっきりとわかるほどに体の節々がありえない方向に曲がっている上、血液が足りないのかさっきから妙に寒い。
「先輩!しっかりしてください先輩!」
「……」
視界が急速にブラックアウトしていく、おそらく死ぬのだろう、意識も朦朧としてきた。
そして視界が完全に暗闇に包まれ………私は死んだ。
ストーリーの矛盾が起きるかもしれませんがそこは初心者ということでご了承下さい。